研究課題/領域番号 |
19K22004
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分23:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
持田 灯 東北大学, 工学研究科, 教授 (00183658)
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研究分担者 |
石田 泰之 東北大学, 工学研究科, 助手 (20789515)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 市街地形態 / 都市微気候 / 類型化 / 衛星データ / 機械学習 / アジア型市街地 / Local Climate Zone / ゾーニングマップ / 地球・都市環境 / リモートセンシング / ビッグデータ |
研究開始時の研究の概要 |
これまで多くの研究者が個別に研究を進めてきた市街地形態とそこで形成される微気候の関係性に関する各国・各地域の知見を集約し、都市暑熱化の適応策の体系化を加速するため、次の研究開発を行う。 ①市街地形状を自動的かつ高精度に再現する手法の整備 ②市街地形態区分手法の提案 ③市街地形態区分とそこで形成される微気候の関係の一般化 また、提案手法を全世界に向けて一般公開し、各国の研究者に利用を促すことにより、市街地形態とそこで形成される微気候に関する一般的な関係性を導くための基礎となるデータが集積される。以上より、各都市の諸条件に制約され個別性が強かった、研究のあり方が根本的に転換され、学問の体系化が促進される。
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研究成果の概要 |
東京首都圏の形態分析に基づき、アジアの都市に多くみられる異なる形状の街区が混在する複雑な市街地を有する都市も含め、都市を統一的に区分することが可能な手法を構築した。この際、主に建物の密度や高さ等の市街地形態パラメータと都市表面の被覆条件によって決まる熱放射環境の差異に着目した。また、この熱放射量環境の長期間変動を機械学習により予測するための技術開発を行った。機械学習には、遺伝的アルゴリズムと誤差逆伝番法によって最適化した多層ニューラルネットワークを用い、高精度化を図った。さらに、都市の区分手法に基づいて作成した地表面境界条件を地域スケールの広域気象解析モデルに組み込み、広域気象予測へ展開した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で提案した、都市形態や土地被覆条件が複雑なアジアの都市に適用可能な統一的な市街地形態区分手法の利用を普及させていくことにより、市街地形態とこれにより形成される微気候の関係性に関する研究を加速することが期待される。また、ここで提案した手法は、街区全体のエネルギー消費や水害対策等の他の課題にも利用できるものである。さらに、ここで開発した機械学習による高精度な熱放射環境の予測モデルは、長期間の都市気候予測を高速で実施することを可能とするものであり、本研究で取り組んだように広域気象解析と連携することにより、様々な用途に利用可能である。
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