研究課題/領域番号 |
19K22009
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分23:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 名城大学 (2020-2021) 名古屋工業大学 (2019) |
研究代表者 |
市之瀬 敏勝 名城大学, 理工学部, 教授 (10151474)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 鉄筋コンクリート / 耐震補強 / 破壊 / 鉄骨鉄筋コンクリート / 梁断面 / 終局強度 / 破壊モード / 軸力伝達機構 / 高強度コンクリート / 地震被害 / 建物 / 鉄骨ブレース |
研究開始時の研究の概要 |
研究は4体の縮小試験体で行う。実験パラメータは,補強方法(鉄筋コンクリート壁,鉄骨ブレース),新補強の有無の2種類である。新補強のない試験体では,ひずみの集中により,小さな変形で柱の鉄筋の座屈と破断が生じるものと予測される。新補強のある試験体では,ひずみが分散し,大きな変形まで強度を維持するものと期待される。 本研究で指摘しようとしている問題は,「曲げ降伏型にすれば変形性能が高まる」という世界共通の常識を覆すものである。よって,挑戦的研究としての意義を有すると考える。
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研究成果の概要 |
古い鉄筋コンクリート(RC),鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)建物には耐震性に劣るものが多く,耐震補強が施されてきた。2011年の東日本大震災では,多くの耐震補強の有効性が確認されたが,中高層RC, SRC建物では,ひずみの集中のため大きな破壊が生じる例が散見された。本研究では,引張ひずみが分散するような追加補強を提案し,実験によってその有効性を確認した。補強試験体は変形角2%という大変形まで紡錘形の履歴ループを示し,地震エネルギーを吸収できることが確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
耐震性の低い中高層RC, SRC建物は世界中に数多く存在する。本研究で検討した破壊(ひずみ集中)は,国際地震工学会のジャーナルで論文として紹介され,日本だけでなく海外どこでも起こり得るものとして注目された。なお研究代表者はこの論文の共著者である。今回提案した補強方法は,ひずみの集中を防止し大きな地震エネルギー吸収能力が可能になる。しかも施工コストは高くないと推察される。したがって,今後,全世界での適用が期待される。
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