研究課題/領域番号 |
19K22015
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分24:航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡野 泰則 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (90204007)
|
研究分担者 |
稲富 裕光 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (50249934)
堀河 俊英 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (90380112)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | マランゴニ対流 / 宇宙居住 / 数値解析 / 水浄化 / 移動速度論 / マランゴニ / 自己駆動液滴 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、以下の基本方針に基づき、マイクロプロセスを提案する。 ・蒸留という比重差を用いる分離法を、表面張力差流れを利用した分離(蒸留)に置き換える。 ・宇宙までの輸送コストと宇宙空間の使用できる空間を考慮すると蒸留塔などの大規模装置 の建造は困難なため、ラシヒリング間の流動をマイクロプロセスで置き換える。 ・宇宙環境を利用する機会は極めて限られているため、計算機シミュレーションを活用する。
|
研究成果の概要 |
宇宙居住を実現することを目的とし、自己駆動する液滴を利用した水浄化システムを考案した。その基礎研究として濃度差と温度差に起因する界面張力勾配が共存する際の液内流動現象に関し数値解析を用い解明を行った。濃度差、温度差に起因する駆動力が同方向あるいは逆方向であっても、起因する流動は単なる両者の和あるいは差で表すことはできず、極めて複雑な挙動を呈することが分かった。また従来の液内の液滴挙動に対し、基板の影響が顕著であり、移動速度は低減した。またこれ以外にも周囲温度の変化による輻射伝熱制御によっても液内の流動現象は制御可能であることが分かった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
通常の現象においては温度差と濃度差が共存することが多いが、これまではどちらか一方のみを扱うことがほとんどであった。この両者を同時に考慮することにより新しい現象の発見とそれに伴う新しい制御法の提言が可能となった点に学術的な意義がある。また本法を拡大適用することにより、宇宙環境において従来法に比べ駆動エネルギーが極めて小さい流体輸送システムの構築が可能となり、人類の長年の夢である宇宙居住が実現しうる点に社会的意義がある。
|