研究課題/領域番号 |
19K22025
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
三輪 空司 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (30313414)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 非破壊検査 / 超音波エコー法 / 加振 / PC構造物 / 健全性評価 / 超音波 / ドップラ / コンクリート / 励磁コイル加振 |
研究開始時の研究の概要 |
コンクリートを鋼棒により圧縮し,耐ひび割れ性能を向上させたプレストレスト(PC)コンクリート構造物において,鋼棒保護用シース管の充填剤の充填不足やそれにともなうPC鋼棒の腐食が顕在化しており,その検知が喫緊の課題となっている。従来法である広帯域超音波法はコンクリート内の骨材等による不要散乱波によりPC鋼棒からの反射波の特定が困難となる場合があった.そこで,本研究では広帯域超音波法に鋼材を電磁加振した際のドプラエコーから鋼材のみを選択的に受信可能な電磁加振超音波ドップラエコー計測法を導入し、PC鋼材劣化評価への適用性を検討する.
|
研究成果の概要 |
PCコンクリート構造物の鋼棒保護用シースのグラウト充填不足検知法として広帯域な超音波法エコー法が用いられるが,コンクリート内の骨材等による不要散乱波によりPC鋼棒からの反射波の特定が困難となる場合があった. そこで,本研究では鋼材を電磁加振し,そのドプラエコーから振動する鋼材のみの応答を選択的に受信可能な広帯域超音波ドップラ計測システムを開発した.PC供試体での実験的検討により樹脂製シースにおいて通常エコー信号では充填率0%に比べ充填率100%は1.5倍と差がみられないものの,振動物体に対応するエコー信号では5.5倍のコントラストが得られ,グラウト充填有無を評価可能であることを示した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鉄筋コンクリート(RC)構造物は引張応力に弱いコンクリートを鉄筋で補強した複合材料であるが、よりひび割れに強い材料として、あらかじめ鋼材によりコンクリート軸方向に圧縮応力を加え、たわみによるひび割れ発生の影響を低減するプレストレストコンクリート(PC)構造物が開発され、これまで6万橋ものPC橋が建設されてきた。しかし、それらの平均経過年数は30年を超えており、今後、更なる老朽化によるPC橋の安全性が危惧されている.本研究により,グラウト充填不足の評価法として,従来法よりもより4倍程度高いコントラストが期待できる評価パラメータを抽出でき,今後の非破壊検査への応用に期待できる.
|