研究課題/領域番号 |
19K22027
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
鎌塚 優子 静岡大学, 教育学部, 教授 (80616540)
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研究分担者 |
村越 真 静岡大学, 教育学部, 教授 (30210032)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 安全管理 / 身体的リスク / リスク分析 / 学校事故 / 事故分析 / 事故発生状況 / 学校管理下 / リスク / 危機管理 / 養護教諭 / 学校安全 / 事故リスク |
研究開始時の研究の概要 |
学校の事故は年間100万件を超えるにも関わらず,日常的な活動における事故が殆ど改善されていない状況が続いている。研究代表者らは,そのような現状に対して,学校において客観的な事故分析方法が確立していなく,そのために定量的・定性的に事故の様相が把握されていないことに問題意識を持った。そこで本研究では,メジャーなリスク場面である体育的活動に焦点を当て,学校における児童生徒の生活時間調査・事故データの収集の二つの調査から学校の事故リスクを活動別・事故形態別に比較可能な指標から評価し,学校の活動における事故リスク現状を整理すると共に,それらの比較検討によって事故にかかる要因を明らかにする。
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研究成果の概要 |
独立行政法人日本スポーツ振興センターの「学校の管理下の災害」及び「学校等事故検索事例データベース」を用いて,学校の事故リスクの実態分析を3視点で行った。第一に,小学校の場面別の事故発生率の分析から,「道徳」など一部の活動場面では事故発生率が特徴的な上昇が見られた。第二に,休憩時間中場面での障害事故の発生状況について計量的分析を行った結果,事故の発生状況の類型化や,変動要因の特定において有用性が示された。第三に,運動部活動での事故発生率を算出した結果,中学校では柔道部,高等学校ではラグビーフットボール部の事故率が高く,接触的な運動とそうでないものと比較し発生率が3~4倍異なることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの学校安全研究では,日常的活動において事故の発生確率および事故の重大性といったリスクという観点からその危険性が評価されておらず,学校における事故リスクの実態およびその規定要因は殆ど解明されていない。また,事故データに対する分析方法も学校現場では確立していなく,各個の学校に委ねられているのが現状であった。本研究は学校におけるリスク分析の方法論を示すと共に,そのリスクの実態についていくつかの観点からの知見が得られた。これらの知見が学校のリスク分析や安全の向上に寄与することが期待される。
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