研究課題/領域番号 |
19K22033
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立情報学研究所 |
研究代表者 |
船守 美穂 国立情報学研究所, 情報社会相関研究系, 准教授 (70377141)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 研究のマス化 / 研究評価改革 / オープンサイエンス / 即時オープンアクセス / データプロフェッショナル / チームサイエンス / 多面的な研究評価 / 量的指標 / データ駆動型科学 / e-サイエンス / 学術システム / 競争パラダイム / 協調パラダイム / ステークホルダー / 多様性 / 研究評価 / プランS / 学術情報流通 / 研究データ管理 / 研究公正 / 査読 / 研究評価指標 / 高等教育のマス化 / 大衆化 / 研究の再現性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、高等教育大衆化時代の今日、高等教育機関にて行われる研究活動やそれを支える研究体制がどのように変質しているかを明確にし、「研究のマス化」という現象がどのようなメカニズムのもとに生じるのか、理論的に定式化することを目的としている。 今日、高等教育機関の「研究機能」においても大衆化の影響が及び、過度の量的指標への依存や研究不正などの非プロフェッショナリズムの蔓延、社会からの要求拡大が見られる。 本研究は、学術界の随所に見られるようになっている「研究のマス化」を理論的に定式化することを通じて、現代高等教育における研究機能のあり方について視座を与え、そのあるべき姿について警告を発する。
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研究成果の概要 |
本研究は当初、「研究のマス化 (仮称)」に伴う学術システムの歪みがもたらされるメカニズムやその理論的に定式化を当初の目的としていた。しかし、欧州を中心に、オープンサイエンスの流れに乗じた研究評価改革の議論が大きく進展したため、本研究では、研究活動の大衆化とプロフェッショナリズムの消失までの過程に留まらず、その後の研究活動の転換プロセスや、転換した後の学術システムの方向性も含め、変化の過程を追い、国内に紹介することで、学術システム転換に向けた議論に寄与した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本を含む、世界のアカデミアは、戦後の大幅な規模拡大がもたらした学術システムの歪みにより苦しんでいる。研究者は任期付きのポジションの渡り歩きを余儀なくされ、そのたびに論文業績を求められ、研究の質ではなく量で判断されている。学術が学際化とタコツボ化し、学術を育て発展させるべき研究コミュニティも消失し、非人間的な環境となっている。 このような世界的現象に対して、EUが大がかりな研究評価改革を通じて、学術システムの転換を図ろうとしている。本研究は、このような動きやそのメカニズムに迫るものであり、国内における学術システムの転換に向けて示唆を提供するものである。
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