研究課題/領域番号 |
19K22036
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
池田 賢一 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (20335996)
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研究分担者 |
高田 健 大同大学, 工学部, 教授 (60373586)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | クラスタ形成 / 転位 / 力学応答 / クリープ変形 / 電気抵抗 / 析出物形成 / 組織形成 / 析出 / クラスタ形成挙動 / 定常変形 |
研究開始時の研究の概要 |
時効析出が可能なアルミニウム合金や炭素鋼などの固溶体合金は、過飽和固溶状態から低温で時効を施すことによりクラスタと呼ばれる合金元素の集合体が形成し、材料の強度上昇を引き起こすことが知られている。クラスタの存在を確かめる手法は種々存在するが、いずれも破壊解析であり、クラスタの核生成から成長までの経時変化については解明されておらず、解析手法も確立されていないのが現状である。そこで本研究では、試料をクラスタ生成温度に保持した上で、転位密度がほぼ一定に存在する条件、すなわち定常変形条件を利用することで、転位を検出プローブとしたクラスタ形成挙動の動的解析手法を確立することを目指す。
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研究成果の概要 |
アルミニウム合金などの固溶体合金は、過飽和固溶状態から加熱(時効)するとその条件によって合金元素の集合体であるクラスタや母相とは異なる結晶構造を持つ析出物で分類される時効生成物が形成され、材料強度に影響を及ぼすことが知られている。本研究では、これらの時効生成物の形成過程を動的に捉えるための手法確立を目指した。塑性変形を担う線状欠陥・転位を検出プローブとするクリープ試験法と電気抵抗率の変化に着目した評価を行い、時効生成物の違いにより、微小な変形挙動が異なることや電気抵抗率の変化に違いがあることを明らかにした。本研究期間では、動的な評価を行うための課題抽出を行い、今後の研究展開について検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、クリープ試験や電気抵抗率測定のようにこれまで様々な研究で用いられている手法を応用して、時効生成物の形成挙動を動的に捉えることに取り組んだ。研究期間内では、動的に時効生成物の形成を評価することはできなかったが、抽出した課題を達成できれば、数十年に渡って行われている時効析出現象の研究に新たな視点を加えることができると考え、学術的意義は非常に高いと考えている。
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