研究課題/領域番号 |
19K22042
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 石巻専修大学 (2022-2023) 東北大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
三木 寛之 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (80325943)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 構造・機能材料 / 機械材料・材料力学 / 粉末プロセス / 表面・界面物性 / 材料設計 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、高い造形自由度と簡便さから金属の三次元造形技術が革新的手法として注目を集めている。この手法はレーザー等で金属粉末を融点近傍の温度まで加熱し、準固相状態で粉末の接合を行っているが、プロセス温度が高く熱変性や酸化物の形成が避けられないため、プロセスの低温化が望まれている。本研究では、この課題に対して加熱の代わりにせん断力による粉末の変形や粉末間の摩擦によって、融点より十分に低い温度で粉末を固化するせん断塑性変形による手法を提案し、圧縮力とせん断力の同時付与の過程で粉末が接合する手法を応用した粉末の三次元造形技術を確立することを目指している。
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研究成果の概要 |
従来の鍛造や鋳造といった材料の溶融を出発点とするバルク材作製手法とは異なる,常温から300℃程度の温間領域での粉末固化成形の技術について,成形材の厚み制御に関する手法を開発し,研究開始時の約5倍の板厚材の成形に成功した.本研究によって,圧縮力とせん断力の“同時作用”による準静的な粉末接合プロセスが,成型材の機械的強度を向上するとともに結晶配向性を付与する機序を示し,加熱あるいは通電することなく微粒子を立体的に固化する基礎技術を取得した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって,金属や金属を含む異種固体材料の混合粉に一軸圧縮を与え,その垂直方向にせん断力を与えるプロセスによって,粉体が融点以下の温度で固化する技術を高度化することに成功した.粉末からの材料成型手法の利点として,二次加工を必要としないニアネットシェイプ化による生産コストの抑制が知られているが,さらに焼結や溶融といった高温プロセスを必要としないバルク材の固化の可能性を示し,実用的なコスト低減を含む粉末冶金手法の新たな方向性を見出した.
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