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生体活性リン酸カルシウムにおける表面ポテンシャルの電子論的起源解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K22048
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分26:材料工学およびその関連分野
研究機関名古屋大学

研究代表者

松永 克志  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (20334310)

研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
キーワード電子状態計算 / バイオセラミックス / 表面・界面
研究開始時の研究の概要

生体骨の持つしなやかな機械的性質は、コラーゲン繊維とアパタイト(HAP)結晶との静電的相互作用が起源となっている。つまり、生体材料特性の発現において、六方晶構造をもつHAP結晶表面の静電ポテンシャルが重要因子となっている。しかし、「HAPのa面は正、c面は負に帯電」という、従来の経験的知見に対する電子・原子レベルの起源は未解明であった。本研究では、第一原理計算を用いて、HAP/水溶液界面での安定原子配列およびHAPの表面ポテンシャルとその結晶方位依存性の起源を解明することを目的とする。

研究成果の概要

バイオセラミックスの生体材料特性の起源となる、ハイドロキシアパタイト(HAP)/水溶液界面での安定原子配列と表面ポテンシャルの結晶方位依存性の起源を、第一原理計算をベースとした手法で電子レベルから明らかにすることを目的とした。水溶液環境下で安定なHAP表面は、化学量論組成の{0001}面とCa-rich {1010}面であった。さらに各表面の表面ポテンシャルから等電荷pHを求め、中性pH条件での表面荷電状態を調べたところ、{0001}表面とCa-rich {1010}表面はそれぞれ、負と正に帯電していることがわかった。実験結果とよく対応した結果が得られた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

高齢社会の到来にともない、生体用セラミックスの高機能化が重要な研究課題となっている。本研究では、人工骨の高機能化に関わる、アパタイト表面の荷電状態の理論的解析を行った。これまで実験報告されていた表面荷電状態の結晶学的異方性を再現することが確認できた。アパタイトとタンパク質、有機分子との複合化など、材料設計指針となることが期待できる。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] ハイドロキシアパタイトの表面電位と原子構造に関する理論的研究2020

    • 著者名/発表者名
      齋藤達志、野田祐輔、横井達矢、中村篤智、松永克志
    • 学会等名
      日本金属学会 2020年秋期(第167回)講演大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] Theoretical Calculation of Formation Energies and Site Preference of Substitutional Divalent Cations in Carbonated Apatite2020

    • 著者名/発表者名
      T. Saito, T. Yokoi, A. Nakamura, K. Matsunaga
    • 学会等名
      The Materials Science & Technology 2020 (MS&T20)
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 水溶液と接するハイドロキシアパタイト表面の電位と構造に関する理論計算2020

    • 著者名/発表者名
      齋藤達志
    • 学会等名
      日本金属学会 2020年春期(第166回)講演大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] ハイドロキシアパタイト表面でのMg2+置換の安定性に関する理論計算2019

    • 著者名/発表者名
      齋藤達志
    • 学会等名
      日本金属学会 2019年秋期(第165回)講演大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] CaCO3の陽イオン固溶機構に関する第一原理計算2019

    • 著者名/発表者名
      佐久間広夢
    • 学会等名
      日本金属学会2019年秋期(第165回)講演大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-07-04   更新日: 2022-01-27  

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