研究課題/領域番号 |
19K22050
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中村 篤智 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (20419675)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 光照射効果 / 転位 / 無機半導体 / 光 / 光物性 / 光環境制御 |
研究開始時の研究の概要 |
転位は,通常,材料内部で四方八方に配向性が制御されない状態で存在している.その結果,半導体において,転位の原子配列構造やその電子レベル構造について,直接的な構造解析や特性評価が困難となっている.特に,光環境下において半導体転位の構造や物性がどのように変化するのか,その多くが未解明となっている.そこで本研究では,双結晶法という所定の転位を規則的に導入可能な手法を利用して,半導体における転位と光の相互作用を調査する.
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研究成果の概要 |
無機半導体において、転位は半導体特有の機能、とりわけ電子やホールの移動に強く影響を与えると考えられる。本研究では、走査型プローブ顕微鏡に光を導入する機構を新規に設計・開発を行った結果、光導入機構が問題なく機能することを確認できた.その後、双結晶により導入された転位の局所電気伝導特性評価を行ったところ、照射される光に応じて、転位がバルクより高い電気伝導性を示しうることを見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、双結晶法を用いて半導体材料の転位列を作製するとともに、そうした試料に対して光環境制御を施しながら物性計測可能な装置システムの開発を行った。この装置では、材料の電気伝導特性が光環境にどのように応答するのかについて高い空間分解能で評価することが可能であることを確認した。装置開発に成功した結果、転位の電気伝導性と光照射波長の関係を検出できた。この研究成果により、今後、転位がどのように光と相互作用を起こすのかについて、転位の機能的性質の観点で理解可能となると期待される。
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