研究課題/領域番号 |
19K22052
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 (2021) 京都大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
新津 甲大 国立研究開発法人物質・材料研究機構, マテリアル基盤研究センター, 独立研究者 (90733890)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 格子欠陥 / 磁性 / 局在磁性 / 電子線ホログラフィー / 塑性変形 / 磁性転位 / 構造材料 / 材料強化 / 材料加工 / 転位 / 逆位相境界 / 磁性強化 / 部分転位 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の材料強化法は『転位の運動を弾性場相互作用の下以下に抑制するか』という描像に基づいた強化法である。一方、転位をはじめとする欠陥近傍の原子構造の乱れは、マトリクスとは異なる電子状態を局所的に実現することでもあることから、電磁気学的な物性もマトリクスと異なることが想定される。従って強化法の学理は、弾性場相互作用のみならず、電磁場との交差的・直接的相互作用も考慮されるべきであると考えられる。本研究では、このような磁気的にマトリクスとは異なる転位を導入した材料の変形素過程を調査し、転位が帯びる磁性のドラッグ効果や転位同士の磁気的近接効果に基づく、新たな強化機構―磁性強化―の確立と学理構築を目指す。
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研究成果の概要 |
磁場下での力学試験および塑性歪導入下での磁化測定を通して、転位をはじめとする欠陥に局在する磁性の観測に成功した。また電子線ホログラフィー法により転位に局在する磁気秩序の実空間イメージングに成功した。このような材料においては磁場の有無に応じて塑性変形挙動が変化することを確認しており、本研究の目標である磁性強化の存在を確認することができた。今後、変形後の転位組織等の観察を通してこの現象の起源を調査していく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
転位や逆位相強化に局在する磁気秩序の観測・観察に成功し、さらに磁場の有無に応じて塑性変形挙動が変化することを確認した。この挙動は、塑性流動において磁場が有意な影響をもたらしうることを示した成果であり従来の強化機構とは全く異なる、外場による材料強化が可能であることを示す。材料強化法を多様化に貢献することで構造材料をはじめとする材料の機能を豊かにすることが期待される。
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