研究課題/領域番号 |
19K22055
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 勝久 京都大学, 工学研究科, 教授 (80188292)
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研究分担者 |
村井 俊介 京都大学, 工学研究科, 助教 (20378805)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 酸化物 / 欠陥強磁性 / ナノ結晶 / ナノ周期構造 / 磁性材料 |
研究開始時の研究の概要 |
非磁性酸化物のナノ結晶を生成し、大きな比表面積を利用して多量の点欠陥を導入することで、欠陥に捕獲されたスピンが巨視的な強磁性をもたらすとされる欠陥強磁性を実現するとともに欠陥の高濃度化に伴う強磁性から反強磁性への相転移を見いだすこと、また、ナノ結晶の周期的配列を構築し、ナノ結晶の磁化容易軸の向きを揃えることで、欠陥強磁性の短所である小さい磁化を克服した磁性材料を開拓することが本研究の目的である。ナノ結晶の周期構造を構築することにより、回折による光の閉じ込めを利用した高機能磁気光学材料への展開も試みる。
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研究成果の概要 |
酸化亜鉛や二酸化チタンのような結晶は通常は磁場に対する応答がほとんどないが、結晶構造を保持したまま一部の酸素原子を取り除くと(これを酸素空孔という)、磁場に対する応答が強くなり、磁石のような性質を示すようになることが知られている。しかし、その理由については十分には明らかにされていない。本研究はその理由を探るとともに、ナノメートルの大きさを持つ微細な結晶を規則正しく並べ、その集合状態の磁場に対する応答や光との相互作用を調べることを目的とした。本研究ではそのような構造が光とユニークな相互作用を示すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二酸化チタンを対象に、まずナノメートルサイズの微細な結晶が周期的に規則正しく配列した構造体を作製することから研究を始めた。これは、研究者らの過去の研究で二酸化チタンに酸素空孔を導入すれば、磁場に対する応答が強くなることが分かっているからである。ここでは金属チタンのナノメートルサイズの結晶が規則配列した構造を作り、これを二酸化チタンに変えるという方法を取った。これは新規な手法で、この研究を通じて初めて実現された。この種の構造体は、たとえば光信号を一方向のみに伝達するデバイスなどへの応用が可能である。
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