研究課題/領域番号 |
19K22060
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石本 卓也 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (50508835)
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研究分担者 |
中野 貴由 大阪大学, 工学研究科, 教授 (30243182)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 骨再生 / 骨材料 / 応力 / 細胞配列 / 骨力学機能 / 骨形成細胞 / 骨基質配向性 / 骨機能 / 力学機能回復 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の骨再生手法は、骨量と骨密度を急速に増すことを目的としていた。しかし、従来法では骨密度が正常化しても骨の強度が完全には回復しないことが理解されてきた。我々は、骨の強度には骨密度のみならず、骨を構成する結晶性材料の優先配向化が不可欠であることを見出し、再生骨の強度の急速な回復のためには配向性を促進するというコンセプトで骨再生手法を考えることの必要性を提案した。本研究では、配向性を再生初期から促進する新たな骨再生手法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
骨の再生過程において、骨の強度の回復は、骨密度のみならず骨を形成するアパタイト結晶の配向性(向きと度合)によって支配される。本研究では、生体の修復能力のみに頼らず、人為的な手法によってアパタイト配向性を早期に高める方法を検討し、それに成功した。特に、再生部への強制的な応力負荷は、骨の中に存在する応力センサーである骨細胞の働きを介して再生骨のアパタイト配向性を、主応力方向へと高めることが明らかになり、新たな、材料工学的観点からの骨再建手法の提案につながる知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨の再生においては、骨密度のみならずアパタイトの配向性(向きと度合)を正常化することが不可欠である。それを達成する方法を、これまでに当研究グループで明らかにしてきたメカニズムに則って学術的な観点から確立した本研究の意義は大きい。骨密度を急速に上昇させることが可能な再生医療と合わせて、本研究で提案した手法を適用することで、骨折部のより早期の機能回復が期待され、患者のQOL向上に資する。ヒトで実施するための手法の検討が、今後の課題として挙げられる。
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