研究課題/領域番号 |
19K22061
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐野 智一 大阪大学, 工学研究科, 教授 (30314371)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | フェムト秒レーザ / 衝撃圧縮 / フェムト秒レーザ駆動衝撃波 / 超高速変形 / 転位 / 衝撃加工 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、超高速変形下で発現していると考えられる一般的な塑性変形の原理とは異なる機構を解明し、それを新しい塑性加工法として応用することを目的とする。本研究では、材料が超高速変形する際の転位の挙動をX線で直接計測することによって、超音速転位あるいは転位を介在しない塑性すべりの存在を調べ、衝撃波頭背後での転位核生成モデルを新たに構築することによって、超高速変形下の塑性発現機構を明らかにする。さらに、この塑性変形がマクロな機械特性に及ぼす影響を調べ、新しい塑性加工法としての展開を図る。
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研究成果の概要 |
塑性変形の機構は、一般的には、材料中に内在する転位がある特定のすべり面上において特定のすべり方向に移動するせん断変形による、とされている。本研究では、超高速変形下で発現していると考えられる、この一般的な塑性変形の原理とは異なる機構を解明し、それを新しい塑性加工法として応用することを目的とする。本挑戦的萌芽研究を通じて、フェムト秒レーザ駆動衝撃波は、BCC, FCC, HCPの結晶構造に依存せず塑性変形を容易に起こすことが可能であることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、これまでに無かった新しい塑性変形機構を提唱出来るだけでなく、この機構を利用することによって、これまで従来法では強化することが難しかった材料を強化することが可能になる。例えば、CO2削減のため自動車の軽量化が進められており、このことを実現するために軽量で高強度である高張力鋼板が用いられている。ところが、この高張力鋼板を後処理でさらに強度を上げることは極めて難しい。その理由は、既に臨界密度に近い転位を内在しているためである。本研究によって、転位を効率的に追加することが出来るようになり、マクロ的にはさらなる高強度化が可能になると見込まれる。
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