研究課題/領域番号 |
19K22072
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
正井 博和 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (10451543)
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研究分担者 |
小野寺 陽平 京都大学, 複合原子力科学研究所, 助教 (20531031)
小原 真司 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 先端材料解析研究拠点, 主幹研究員 (90360833)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | ガラス / 構造 / モデリング / 物性 / 構造解析 / ネットワーク / 配位 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで、ガラスの構造は、対応する結晶の構造を基にして議論がなされてきた。しかし、ガラス融液を冷却して作製するガラスにおいては、熱力学的に安定な結晶の配位数とは異なる構造が存在することが予想される。本研究は、種々の酸化物ガラスを対象として、詳細な構造解析と物性評価を行うことにより、特異的な配位数を有するカチオンの存在を実証し、ガラス構造との相関を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
ガラスと結晶の相違性は材料科学の観点から非常に重要なテーマの1つである。本研究では、溶融法によって作製されたリン酸塩ガラスについて、量子ビーム施設における実験を基に3次元構造を明らかにした。また、得られたガラス中において対称性の低い非整数の配位数を有するカチオンが存在することを明らかにした。さらに、低温におけるX線吸収微細構造解析の結果、スペクトルで確認される乱雑性がガラス本来の構造に起因することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酸化物ガラスの構造は、世界的に結晶と同じ配位数を取ると考えられていたが、ガラス中に特異的な配位数を取るということを実証したという点で重要な成果である。つまり、結晶とガラスでは、元素の取りうる配位状態は同一ではないということを示したことになる。また、X線吸収微細構造解析を用いてガラス中の構造を議論するというアプローチは、今後の種々のガラスにおける研究に影響を与えると考えられる。
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