研究課題/領域番号 |
19K22092
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分27:化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
中村 史 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 連携研究室付 (40357661)
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研究分担者 |
山岸 彩奈 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (00778293)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 中間径フィラメント / AFM / ナノニードル / 転写制御 / 転写因子 / 細胞 / ビメンチン / 原子間力顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
組織や発生段階によって異なる中間径フィラメント(IF)が発現するため、IFは細胞種判定のマーカーとして用いられるが、そのIFこそが細胞種を決定する上流の因子である可能性がある。IFは特定の転写因子やヒストン修飾酵素を核外でトラップし、遺伝子の発現を促進・抑制することで、細胞機能を規定する。この仮説を立証するために本研究では、ビメンチン繊維に捕縛される転写抑制因子を標的として、申請者が独自に開発してきたナノニードルと原子間力顕微鏡を用いて、細胞内の捕縛分子と自由分子の存在量を決定するセンシング手法を開発し、IFによる転写制御機構を解明することを目指す。
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研究成果の概要 |
中間径フィラメント(IF)は、細胞質で様々なタンパク質と結合し、機能調節を行うことが近年報告されている。我々は、IFが転写に関連する因子を捕縛する足場として機能し、核移行を妨げることで遺伝子発現を制御すると推察している。本研究では、細胞内のIF捕縛分子を検出する手法を開発し、IFによる転写制御機構を解明することを目的とした。転写関連タンパク質PHB2がIFであるビメンチンに結合することに注目し研究を起こった結果、抗PHB2抗体を修飾したナノニードルと原子間力顕微鏡を用いることで、生細胞内でビメンチン繊維に捕縛されたPHB2を力学的に検出することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した技術により、さまざまな細胞骨格に結合するタンパク質を力学的に検出可能であると考えられ、非標識の生きた細胞に対してこれを適用することで、転写関連因子の捕縛・放出のダイナミックな細胞内の変化を解析する手法になる。これにより、細胞骨格タンパク質が支配する細胞機能調節機構を明らかにできると期待される。
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