研究課題/領域番号 |
19K22106
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
倉田 博基 京都大学, 化学研究所, 教授 (50186491)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 電子エネルギー損失スペクトル / 走査型透過電子顕微鏡 / 価電子励起スペクトル / 電子エネルギー損失分光法 / 電子構造 |
研究開始時の研究の概要 |
① 電子エネルギー損失分光法(EELS)を走査型透過電子顕微鏡(STEM)と組み合わせた 局所電子分光法において、入射電子プローブを直接試料に照射しないアルーフビーム法という新規の電子分光計測法の開発とそのスペクトル解析法を確立する。 ② 新規に開発したアルーフビームEELS法を、触媒微粒子や金属ナノ粒子に適用し、単一 の粒子表面に吸着した有機分子の分析を行う。
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研究成果の概要 |
電子線照射損傷を被ることなく有機材料から電子エネルギー損失スペクトルを測定する、アルーフビームEELS法による電子構造解析の特徴を明らかにした。この計測法においては、有機材料と電子線の相互作用において遅延効果の重要性が見出された。また、金属ナノロッドの表面プラズモンと有機分子のエキシトンの相互作用の測定に成功した。さらに、電子線損傷を低減した内殻電子励起スペクトルの測定法として、アンダーサンプリング法を考案し、有機材料の吸収端微細構造の高エネルギー分解能測定に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機材料に対する電子エネルギー損失スペクトルの計測において、電子線照射損傷が大きな課題であったが、それを解決もしくは低減する計測法が開発され、その特性が明らかにされたことは、これまで主に無機材料に適用が限られてきた局所状態分析法の可能性を広げるうえで意義がある。このような新しい分析法の開発は、社会的に有用な様々な有機材料を分析する基盤技術の進歩としても意義がある。
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