研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、金属腐食反応のダイナミクスをナノメートルスケールの空間分解能でリアルタイムにイメージングする新手法の創出に挑戦する。新規に設計・合成する金属腐食プローブを用いた蛍光イメージングにより、極微小領域における金属腐食反応に関わる化学種を可視化し、金属腐食の時空間的・化学的発展過程をとらえる。将来におけるナノ材料・ナノデバイスの社会実装を目指す上で必要となる、ナノスケール・リアルタイム品質評価の革新的方法論の開拓へ向けた萌芽的研究に取り組む。
金属腐食反応のダイナミクスをナノメートルスケールの空間分解能でリアルタイムに蛍光イメージングする新手法の創出へ向けて、金属腐食に関与する化学種の空間分布を可視化するための金属腐食プローブの設計指針を確立することを目指した。ジアリールエテン系光スイッチ型蛍光分子の光応答特性に対する置換基効果について検討することで、吸収・蛍光スペクトルの波長域の制御や耐光性の向上、水素イオン応答機能の付与など、金属腐食プロープの機能設計において有効な知見を得た。
本研究で見出した設計原理に基づくことで、水素イオンのみならず金属イオンに応答する分子を合成することも可能になると考えられる。光と様々な化学種に応答する多重機能性蛍光分子は、微小領域における金属腐食反応や細胞内における化学反応などのダイナミクスをイメージングするための蛍光プローブとして機能し、将来的には金属材料が関わる様々な産業分野や生物学・医学分野などに貢献する可能性を秘めている。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 4件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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