研究課題/領域番号 |
19K22122
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岡嶋 孝治 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (70280998)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 細胞力学 / プローブ顕微鏡 / 発生胚 |
研究開始時の研究の概要 |
マルチプローブ顕微鏡システムを用いて「張力」と「弾性率」の同時測定法を開発する。ナノピペットプローブを用いて局所的且つ可逆的に薬剤刺激を与えて細胞内の力を制御することにより、細胞形状が変化する。この形状変化を測定することにより、細胞間に働く張力を算出することができる。薬剤添加前後のAFMマッピング測定から、発生胚の張力と弾性率の時空間挙動を同時に評価できる計測技術を確立する。
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研究成果の概要 |
発生胚を構成する細胞の力学特性(メカニクス)は、胚形成の決定と深く関係していると考えられている。細胞メカニクスは、張力(細胞間が引っ張り合う力)と弾性率(細胞の変形能)で定義される。したがって、これらの細胞メカニクスを1細胞レベルで計測することは、胚形成のメカニズム解明において重要である。本研究では、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、フォースカーブ測定による見かけのヤング率のタイムラプス測定、および往復フォースカーブおよび応力緩和測定による緩和弾性率のタイムラプス測定を可能とし、初期発生胚の対称分裂期と非対称分裂期の計測に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
受精卵の発生過程は、遺伝子や生化学的な因子に加えて、力学的な因子が重要な役割をしていると考えられているが、その時空間的挙動は未知であった、本研究では、プローブ顕微鏡を用いて発生胚の細胞の力学挙動を1細胞レベルで追跡することに成功した。本研究により、発生胚の胚形成メカニズムの物理的な理解が進展し、再生医療等の発生胚の制御技術の基礎となる。
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