研究課題/領域番号 |
19K22156
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分31:原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
三木 一 九州大学, 工学研究院, 准教授 (10706386)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 超微量粉末電極 / 湿式精錬 / 浮遊選別 / ガルバニック電流測定 / インピーダンス分析 / 電気化学 / 粉末電極 / キャラクタリゼーション / 反応機構 / 電位制御槽 / 鉱物処理 |
研究開始時の研究の概要 |
電気化学的手法は酸化還元反応を精密測定できるため広く用いられているが、粉末試料の適用は難しく、微量の粉末を定量する手法は確立されていなかった。申請者は、超微量粉末試料の電極を開発し、従来よりはるかに良好な感度を得た。本研究では、超微量粉末電極を多種多様の粉末鉱物に適用し、独自のプログラムを用いた電位を精密に制御する電解槽の開発により、解析が難しかった粉末状の鉱物の浸出・反応機構を解明する。これらの反応機構を鉱物処理・湿式精錬プロセスおよび微生物の高速培養などの場面において応用することを念頭において最適条件を検討する。これらの組み合わせにより、効率よく反応を進めることが出来ると考えられる。
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研究成果の概要 |
通常電気化学測定は塊状の試料を用いた電極が使用されているが、本研究では、新しい方法で超微量の粉末試料を用いた電極を作成し、各種検討を行った。新しく作成した超微量粉末電極は、従来の電極と比較して感度や再現性が高く、マイクログラムオーダーの定量が可能である。この方法を利用して、黄銅鉱、輝銅鉱、斑銅鉱、硫ヒ銅鉱、ヒ四面銅鉱等、各種鉱物試料について検討したところ、これまで難しかった各種鉱物の定量が可能となる結果が得られた。また、本法の浮遊選別および湿式精錬法への応用として、鉱物表面の酸化還元反応の定量を、ガルバニック電流の測定、インピーダンス分析などを用いて行った。これらは各種学会、論文にて発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で確立された超微量粉末電極は、簡便かつ再現性と感度が高く、反応が定量的に評価できるため、鉱物ごとに新しい挙動が得られるなど、貴重な成果が得られている。これらの鉱物が混合した精鉱試料において本法を利用したところ、単独鉱物のボルタモグラムの合計とおおよそ一致し、混合鉱物の定量分析にも応用できた。これまではMLA分析など、時間とコストのかかる方法を使用していたが、この方法は代替法として価値がある。本法の浮遊選別および湿式精錬法への応用として、鉱物表面の酸化還元反応の定量を、ガルバニック電流の測定、インピーダンス分析などを用いて行った。これらは電気化学的手法の新しい可能性を示すものである。
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