研究課題/領域番号 |
19K22168
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分32:物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野田 泰斗 京都大学, 理学研究科, 助教 (00631384)
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研究分担者 |
根岸 雄一 東京理科大学, 理学部第一部応用化学科, 教授 (20332182)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 金属元素マジックサイズクラスター / 固体高分解能NMR / 構造解析 / 電子状態 / 109Ag NMR / 構造ゆらぎ |
研究開始時の研究の概要 |
構成原子数の精密に揃った金属元素マジックサイズクラスターにおいて、サイト毎の電子状態の情報を実験的に得ることは困難である。高分解能核磁気共鳴(NMR)はサイト毎の電子状態の分析という手法を導入できる可能性がある。まず足がかりとして、最も構造対称性が高く信号の帰属が単純であろうAg25(SPhMe2)18の109Ag NMR信号の探索を自作プローブと特殊な高感度プローブを用いて行う。検知した信号を手がかりに、構成原子数や形状、更には組成・配位子を系統的に変えてクラスターのNMRを測定し信号の帰属を行い、NMR信号と電子状態を量子化学計算により検証しサイト毎に情報が得られていることを実証していく。
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研究成果の概要 |
金属元素マジックサイズクラスターの分析の新しい目として、金属元素マジックサイズクラスター群に高分解能NMRを導入することを目的に研究を行った。[Ag25(SPhMe2)18]-[PPh4]+をモデルサンプルとして109Ag NMRを測定した。固体高分解能NMRとDFT計算と組み合わせることにより信号を帰属することに成功した。さらに10 kHz程度の遅い運動性を有していることを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
物質の性質や機能を決定する構造を知ることは基本的なことであるが、単結晶が得られない場合は構造情報を得ることが難しい。本研究では分光法の一つである固体NMRが数値計算と組み合わせることでマジックサイズクラスターの構造を絞り込めることを実証した。さらに期せずしてマジックサイズクラスターが遅い運動性を有している可能性を示唆するデータを得た。
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