研究課題/領域番号 |
19K22172
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分32:物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
鐘本 勝一 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (40336756)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | スピン流 / 磁気共鳴 / 二重共鳴 / 逆スピンホール効果 / 強磁性共鳴 / 有機半導体 |
研究開始時の研究の概要 |
↑と↓のスピンが分極した状態が空間伝播することを意味する“スピン流”の研究が注目されている。本研究では、小さいスピン軌道相互作用によりスピン流伝播が有利と期待されている有機半導体に対して、直接スピン分極状態の姿を捉えるための二重磁気共鳴型スピン流観測システムを新規に構築し、有機素子におけるスピン流発生の証拠を直接示す。
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研究成果の概要 |
強磁性電極をXバンドの強磁性共鳴でスピンポンピングしてスピン流を発生させ、伝播後のスピン分極の蓄積状態を、Xバンドとは異なる共鳴周波数でアンテナから直接励起できるポンププローブ型二重磁気共鳴スピン流観測のシステムを構築した。そのアンテナからのマイクロ波励起が実際に行えることを確認した。強磁性電極1/常磁性層/強磁性電極2の素子にて、Xバンドのマイクロ波とアンテナからのマイクロ波が干渉せず、二重共鳴実験が可能であることが確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年スピン分極状態の空間伝播を意味する“スピン流”に関する研究が注目されているが、その伝播を直接観測することは難しかった。この研究では、そのスピン流を発生させるマイクロ波照射システムと、スピン流の到達を検出できるマイクロ波吸収観測システムを組み合わせ、スピン流の伝達を評価できる計測系の構築に取り組み、実際に両方のマイクロ波が干渉せず、実験が行えることを確認できた。今後スピン流物性の検証に活用できる。
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