研究課題/領域番号 |
19K22176
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分32:物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
白幡 直人 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, グループリーダー (80421428)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | バイオマーカー / 蛍光 / フォロサーマル効果 / 量子ドット / コロイダルナノ粒子 / 血漿タンパク質 / シリコン / フォトサーマル効果 / バイオイメージング / サイズ依存性 / タンパク質変性 / シリコン量子ドット / 量子サイズ効果 / ナノ粒子 / ドラッグデリバリー / 熱フォノニクス / イメージング / セラノティクス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究構想が目指しているのは、悪性腫瘍の位置と経時変化をリアルタイムに特定/診察し、適切なタイミングで標的腫瘍に対して近赤外光を照射することで該腫瘍のみを死滅させることで治療とする、セラノティクスの概念に基づく「新しい低侵襲性診断・治療法」の開発である。本補助事業期間中では、①量子ドットのフォトサーマル効果等を明らかにし、②エネルギー輸送の計測と細胞毒性試験から最適な表面修飾基を決定する。以上に基づき、悪性腫瘍への標的能が付与された量子ドットプローブを設計・合成し、③in-vitroにおいて当該プローブを悪性腫瘍へ導入することで、多光子励起環境場における診断・治療機能を明らかにする。
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研究成果の概要 |
水溶性シリコン量子ドット(SiQD)バイオマーカーを合成し、当該マーカーに発現するフォトサーマル効果の機能開発を行うことを目的とした。1.SiQDにおけるフォトサーマル効果の検証、2. SiQDと血漿タンパク質の相互作用、等の項目について研究を実施した。1について、QDサイズが大きくなるに伴い発生する熱量は増大した。2について、SiQDに対して血漿タンパク質を作用させたところ、グロブリン以外のタンパク質変性は小さかった。また、カルボキシル基で修飾したQDの細胞取り込みは小さかった。以上、QDが正常細胞へ取り込まれることを防ぎ、逆にがん細胞への取り込みを促進させるQD設計指針が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性腫瘍等の治療において、セラノティクスの考え方が広く普及し発展が期待されるなか、 強い関心は生体内における該腫瘍等をリアルタイムに診察し、同時に、患者への身体的負担 を最小限に、該腫瘍等を選択的に死滅/除去させる治療システムの開発にある。がん細胞に特異的に結合する可能性を有し、一方で正常細胞には結合しない特異性を発現する生体に無毒なナノ粒子の合成開発に成功した。さらに当該ナノ粒子はフォトサーマル効果を発現した。
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