研究課題/領域番号 |
19K22187
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分33:有機化学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
櫻井 英博 大阪大学, 工学研究科, 教授 (00262147)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | マイクロチップレーザー / レーザーアブレーション / 金属ナノ粒子 / レーザー接合 / 金属微粒子触媒 / 有機合成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「サブナノ秒の狭線幅ジャイアントパルス光の特性を生かし、金属と担体との界面に、通常では生成し得ない活性種を発生させ、それを用いた新規触媒反応の開発を目指す」ものである。具体的には、レーザー接合により貴金属と担体との界面に生じる、低原子価卑金属(0価あるいは1価)を活性中心とする反応開発を目指す。
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研究成果の概要 |
通常の合成実験室にも導入可能なマイクロチップレーザーは、サブナノ秒の狭線幅ジャイアントパルス光を発生させることができるため、将来的な有機合成への応用を睨み、マイクロチップレーザーを用いた接合技術やアブレーション技術の確立を行った。その結果、溶中レーザーアブレーションにおいて通常の高出力レーザーとは異なる傾向が見られた。例えば有機溶媒中でのアブレーションも安全に実施可能で、溶媒分子の重合で生じるカーボン層の軽減を達成した。また、コラーゲンのような熱的に不安定な保護マトリクスも直接費用可能であることを明らかにした。さらに、ルテニウムのような高融点、高硬度の金属にも適用可能であることも明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
レーザー接合技術やアブレーション技術は古くより確立されているが、筐体の大きなフェムト秒レーザーを用いるなど、合成化学分野に気軽に持ち込めるような技術ではなかった。今回の研究によって、手のひらサイズでかつ光路固定の必要もないマイクロチップレーザーを用いてもアブレーション技術が利用可能であることを示したことで、合成プロセスへの応用が一気に検討できるようになると期待される。さらに、単なる装置の置換可能性を示しただけでなく、マイクロチップレーザー独特のアブレーション作用も観測されたことで、さらに精緻な金属ナノ粒子化学への応用も期待される。
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