研究課題/領域番号 |
19K22199
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分34:無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田中 健太郎 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (40281589)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 分子ナノチューブ / 大環状化合物 / 金属錯体 / 分子間相互作用 / 分子組織 / ナノ空間 / ナノロッド / テンプレート合成 / 修飾界面 |
研究開始時の研究の概要 |
ナノ空間を形成するソフトマテリアルを構築するために、これまでに様々なサイズ、形状、内部官能基を有する有機大環状化合物を合成してきた。また、これらの大環状化合物が、金属配位結合を介した自己組織化により分子ナノチューブを形成することを明らかとしてきた。これらの知見を用い、本研究では、ナノメートルサイズの内孔を持つ有機大環状化合物を基板の上でカラム状に積層することで生成するナノチューブをテンプレートとし、高アスペクト比のナノロッドを作成する。さらに、これらを用いて高表面積の特性を利用した触媒、太陽電池、キャパシター、センサーや、超異方的構造を基にした光学材料、選択的反応場などの機能創成を検討する。
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研究成果の概要 |
ディスクリートかつ一義的なサイズや形状を持つ分子ナノチューブを構築することで、その内部空間での特異的な分子認識、分子集積、化学反応を行うことが期待される。本研究では、新たな化学反応テンプレートとなり得る分子ナノチューブを構築し、さらに分子ナノチューブを平行に会合させた新しい化学空間を生み出すことを目的とした。本研究では、約1 nmの内径を持つ大環状分子を金属錯形成とπ-π相互作用などの分子間相互作用を利用して、分子ナノチューブを合成し、結晶中でこれらを配向組織化できることを見いだした。得られたナノ空間は、キラルな異方性を持ち、ユニークな分子組織場、ナノロッドの生成場として興味が持たれる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、化学的構造が明確な大環状化合物から、分子間相互作用を利用して、階層的に分子ナノチューブを作る方法論を構築した。この分子ナノチューブは、ディスクリートかつ一義的なサイズや形状を持つため、新しい化学反応、特に一義的な物質合成のためのテンプレートを作る上で有用である。
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