研究課題/領域番号 |
19K22200
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分34:無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
堀毛 悟史 京都大学, 高等研究院, 准教授 (70552652)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | ガラス / 金属-有機構造体:MOF / 半導体 / 機械的特性 / 金属ー有機構造体 / 機械特性 / 金属―有機構造体 / 金属-有機構造体 |
研究開始時の研究の概要 |
身の回りには様々な種類のガラスが用いられている。既存のガラスの特性を向上させる、改良させる試みは産学両面において重要である。本研究では、高い耐衝撃性と半導体特性を併せ持つ新たなガラスを合成することを目的とする。そのため、金属イオンを架橋性配位子でつなぐことによって得られる「金属-有機構造体ガラス」を利用する。配位結合・構造次元性・金属ー配位子の軌道を制御し、2つの特性を併せ持つ材料を作り出す。
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研究成果の概要 |
金属と配位子から組み上がる金属-有機構造体(MOF)ガラスを用い、耐衝撃性と電気伝導性を併せ持つ物質を合成した。様々な電気伝導性MOF結晶についてメルトクエンチあるいはミリング法によりガラス化を試み、機械的特性試験および電気化学測定を併用し検討を行った。シアノ・ニトリル系配位子からなるMOFが良好なガラス化を示し、低いヤング率や硬度を示すことが明らかとなった。これら配位子の結合特性に自由度が高いためと示唆される。とくにプルシアンブルー誘導体から作るガラスでは、室温付近で10^-4 S/cmを超える電気伝導度を持つガラスが得られ、柔らかさと半導体的特性が共存するガラスの作成に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ガラス材料は身の回りの様々な場面で用いられている。一般的にガラスは脆弱であり割れやすい。また電気伝導性を示すことは限られることが知られている。本研究では、割れにくく、電気伝導性を示すガラスの創出を行った。金属と分子をつなげたMOFと呼ばれる構造を利用した。十分に高い電気伝導性を持つものが見つかったことから、ガラス固有の透明性や均質性を併用し、センサーや電気化学触媒などへの応用が期待される。柔らかい特徴を持つことから、他の物質とのハイブリッド化や、ウェアラブルデバイスへの搭載なども検討できる。
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