研究課題/領域番号 |
19K22205
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分34:無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山内 美穂 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (10372749)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 電解合成 / アミノ酸 / TiO2 / アルファ-ケト酸 / アルファ-アミノ酸 / 電気化学 / アミノ酸合成 / 立体制御 / グリシン / シュウ酸 / アナターゼ / カルボン酸 / 水素化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、新規のアミノ酸合成法として、水を水素源とする電気化学的反応によるアミノ酸合成法の開拓を行う。電力をエネルギー源とするアミノ酸生成は、原始の地球環境に近い状態でおこる反応であると考えられ、生命の誕生の謎を解き明かす上でも注目される反応系である。まず、カルボン酸とアンモニアからのアミノ酸合成、次に硝酸イオンの電気化学還元によるアンモニア合成を行うための触媒の探索を行い、開発した触媒の複合化と反応条件の最適化により、カルボン酸と硝酸イオンからのアミノ酸合成を実現する。
|
研究成果の概要 |
本研究では、再生可能エネルギー由来の電気エネルギーを使ってアミノ酸を合成するための複合無機ナノ触媒の創製と電気化学反応システムの構築を行う。酸化チタンで表面を被覆したチタン電極として、水熱処理により表面にアナターゼ型酸化チタンを直接成長させたチタン製メッシュ(TiO2-Ti)を作製した。最適化された反応条件では、アラニンが99%のファラデー効率で電気化学的に合成された。さらに、その他のアミノ酸の電解合成をおこなった。TiO2-Ti電極を用いたアミノ酸電解合成は、アラニン以外の様々な性質の官能基を側鎖に持つアミノ酸の合成にも成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水を水素源とし、電気をエネルギー源とするアミノ酸生成反応は、より原始の地球環境に近い状態起こると考えられ、生命誕生に関わるアミノ酸の生成プロセスとして地球科学においても注目される。また、電気化学的アミノ酸合成は、再生可能電力を用いた様々な新規化学合成プロセスが開発される中で、特に、高付加価値の化学物質を作製するための重要な技術になると考えれられる。
|