研究課題/領域番号 |
19K22224
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分36:無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
能村 貴宏 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (50714523)
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研究分担者 |
國貞 雄治 北海道大学, 工学研究院, 助教 (00591075)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 触媒 / 蓄熱 / 熱制御 / マイクロカプセル / 伝熱 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では中高温潜熱蓄熱技術を基盤として、ナノ・マイクロスケールの 反応熱制御工学の創成を目指す。その先駆けとして触媒/担体/蓄熱材(=ヒートレシーバ ー/ドナー)がマイクロスケールで一体化した反応熱制御デバイスを創出する。さらに、第一原理計算によるナノスケールの触媒近傍の熱散逸・発生機構推定を通して、触媒の選 択性・耐久性を最大限に発現可能なデバイス構造を達成する。
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研究成果の概要 |
本研究では、触媒/担体/相変化マイクロカプセルがナノ・マイクロスケールで一体化した反応熱制御デバイスの開発を目的とした。開発の基礎として、触媒そのもの、または触媒と複合酸化物などから構成される触媒担体が一体化した材料を、MEPCMのシェル表面に担持またはコーティングする技術を検討した。多様な反応系が考えられたが、CO2の有効利用技術として注目されているCO2メタネーション反応をターゲットとして材料を調整し、その特性を評価した。その結果、Ni担持相変化マイクロカプセル等のデバイスの開発に成功した。このデバイスはCO2メタネーションの反応熱を迅速に吸収することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
触媒反応プロセスの反応熱制御は、触媒の性能、寿命を左右する最重要要素の一つである。反応が触媒近傍のナノ・マイクロスケールで生じることを考えると、従来の多管熱交換式などの反応器設計レベルのミリ・センチスケールでの「見かけ」の熱制御技術から、ナノ・マイクロスケールでの反応熱制御技術への進化が必要であった。本研究で示した蓄熱マイクロカプセルを応用することによる触媒のナノ・マイクロスケール近傍での反応熱制御の技術シーズは、触媒反応における「熱」問題が抜本的な解決をもたらす可能性がある。
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