研究課題/領域番号 |
19K22226
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分36:無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
藤田 淳一 筑波大学, 数理物質系, 教授 (10361320)
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研究分担者 |
伊藤 良一 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (90700170)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | プラズモン共鳴 / 3次元グラフェン / 2光子吸収 / 水素発生 / 光触媒反応 / 水の分解 / 酸素発生 / 触媒反応 / TiO2 / 光触媒 / 再輻射 / 酸化チタン / プラズモン / 2格子吸収 / 3D-Graphene / Plasmon / Photonic crystal / ウィスパリング・ギャラリーモード |
研究開始時の研究の概要 |
グラフェン上を進行するプラズモン分散は赤外領域にピークを持つ。つまり、通常の2次元グラフェン面での光吸収とその触媒機能は赤外領域で極大となるが、伝搬の分散ピークから外れた可視領域ではプラズモン励起も減衰し、担持されたTiO2の光触媒機能は可視光領域は低くなってしまう。本研究では、3次元フォトニックグラフェン構造を創出し、減衰しているエネルギー分散スペクトル領域でも、長周期構造によるカップリングでプラズモン生成効率を上げる。さらに2次ナノ構造でプラズモン集中させることで、近赤外や可視領域での2光子吸収効率を上げ、飛躍的な光触媒機能の改善に挑戦する。
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研究成果の概要 |
酸化チタンや金属内包型3次元グラフェンは水素生成に有効な光触媒として機能するが、その活性化エネルギーは3.2eV(385nm)以上の光子エネルギーが必要である。本研究では、金属内包型3次元グラフェンの触媒反応機構を調べるとともに、ゾーンプレート型の2次元フォトニック構造で実現する強い再輻射場(近接場)での2光子吸収を用いることで、本来は光触媒反応の起こらない赤外領域光であっても高効率の水分解による酸素・水素発生を起こせることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ゾーンプレート型プラズモン収束回路を用いることで、ゾーン中央からの強い再輻射場の中で2光子吸収光触媒反応を実現する技術を実証した。これまで光触媒反応に利用できないとされていた赤外領域光であっても、水素発生のための光源としての利用が可能となり、これからの持続型水素社会を実現する上での重要な要素技術が開発できた。また、プラズモン制御光学の新しい分野を開拓するとともに、関連する物理計測、化学反応解析など多くの学術分野で幅広く利用され得る科学基盤技術になると期待される。
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