研究課題/領域番号 |
19K22244
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山東 信介 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (20346084)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 量子シークエンサー / DNA / 配列解析 / 1分子計測 / 1分子計測 |
研究開始時の研究の概要 |
量子DNA/RNAシークエンサーは1分子の塩基情報を読み取る。通常、様々な塩基修飾情報、特に修飾率に関する情報はPCR増幅によって失われる。そのため各細胞に存在するDNAやRNAの定量的な修飾情報を正確に定量するためには、PCR増幅無しに直接塩基構造を計測することが理想的である。量子シークエンサーは核酸塩基の物性を直接読み取るため、この実現に向けて大きな期待がある。一方で、種々の塩基の与える計測電流値の値は近く、実応用に向けて分子化学に基づくブレイクスルーが必要とされてきた。本申請研究では、「修飾塩基特異的分子変換反応」を用いた検出法の開拓を目指す。
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研究成果の概要 |
1. o-フェニレンジアミンと修飾核酸塩基5-formyl-dU(5-fdU)との酸化的環化反応で、5位benzimidazole構造をもつ5-BzImが定量的に形成されることを確認した。 2.5-BzImは金のフェルミ準位に近いHOMO軌道を持ち、dT、5-fdU、dGに比べて高いトンネル電流を示した。 3.金電極と官能基との相互作用に着目した。エチニル基、シアノ基、アミノ基を5位に持つ修飾dUのうち、5位にエチニル基を持つEtdUは、優位に大きいトンネル電流を示した。 4.トンネル電流値の大きさとCV値の2変数による解析により、EtdUの識別精度が向上できることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子シークエンサーは、核酸の配列解析を可能にする次々世代シークエンサーとして、その実現が期待されています。本研究成果は、検出が困難と考えられてきた「修飾を受けた塩基」に対する解析に向けた方法を提案しています。
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