研究課題/領域番号 |
19K22247
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
廣瀬 謙造 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (00292730)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 超解像顕微鏡 / 蛍光プローブ / 生細胞超解像イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
STORM(StochasticOpticalReconstructionMicroscopy)法は高い空間分解能を有する超解像顕微鏡法であるが、生体親和性が低く、生細胞標本へは適用できない。本研究では、生細胞でSTORM法を可能にする蛍光プローブの開発を目的とする。ここでは、消光団と蛍光分子からなる非蛍光性の化合物(蛍光明滅プローブ)が、抗消光団一本鎖抗体と結合することで蛍光性となる現象を利用し、高速の蛍光明滅を実現し、生細胞でのSTORM法を実現する。次に、この系を用いて神経細胞でのライブセルSTORMイメージングを実施し、本研究で開発した技術の有用性を実証する。
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研究成果の概要 |
生きた細胞でのナノスケールでの分子配置の計測を可能にするために、高い空間分解能を有する単一分子局在化法を原理とする超解像顕微鏡技術の開発に取り組んだ。単一分子局在化法に必要な、標的分子に標識した蛍光分子の高速での明滅を可能にする新しい蛍光スイッチング方式としてDeQODEシステムを開発した。DeQODEシステムを利用して生きた細胞内のオルガネラや機能分子の超解像イメージングを達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞機能を制御する分子メカニズムをナノメートルスケールの細胞内の構造体や分子複合体に着目して理解する必要性が高まってきたが、それに叶う生細胞に適用できる超解像イメージング技術は未整備である。特に、蛍光プローブ技術については、既存の技術の改変では生細胞での超解像イメージングには全く対応できない。本研究の成果によって、抗体を用いた低分子蛍光分子の蛍光ON/OFFスイッチングを利用して生細胞での分子のナノレベルの配置を経時的に観察できる技術をベースとしたライブセル超解像イメージング技術をが可能になり、今後の生物学研究で求められるナノスケールの精密計測に貢献することができる。
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