研究課題/領域番号 |
19K22251
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 関西学院大学 (2020-2021) 名古屋大学 (2019) |
研究代表者 |
村上 慧 関西学院大学, 理学部, 准教授 (90732058)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | aromatic amination / stomata / ヘテロ芳香環 / アミノ化 / 気孔 / 開口阻害 / ヘテロ官能基化 / 芳香環 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者が作成した50種類の芳香族イミド化分子のパイロットライブラリーから見つけたシード分子である芳香族アミンSIM1について、研究を行う。この分子が植物気孔の運動を停止することをすでに明らかにしている。本研究では、反応化学者である研究代表者の強みを最大限に生かし、反応開発からスタートして、一気に構造活性相関研究と作用機序の解明まで行う。反応開発においては、新しい芳香族アミノ化反応の開発を行う。またその反応を利用し、分子プローブの合成を行うとともに、プルダウン法を行う。
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研究成果の概要 |
気孔とは葉の表皮に存在する1対の孔辺細胞に取り囲まれてできる孔のことである。気孔は開口して、二酸化炭素を取り込むと同時に、水と酸素を蒸散する。したがって、気孔の開口度を制御することにより、水の蒸散量をコントロールできることが知られていた。今回、合成した芳香族アミン分子(SIM1)が気孔開口を阻害するという発見をもとに、構造活性相関研究を通して、より活性の高い分子の創出を目指した。母骨格となるオキサゾールを種々合成したのち、芳香族アミノ化によってSIM1誘導体の合成を行った。さまざまな分子の活性を調査したところ、SIMのスルホンイミドを脱保護したSIM3*が高い活性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、基礎科学的な有機反応開発によって得られた生成物から、気孔開口を阻害する分子を発見した内容である。特に有機反応開発で行う適用範囲の検討により得られた生成物がそのまま構造活性相関研究に応用可能であり、分子の活性に対する情報を一挙に得られる。反応開発の利点を活かした分野横断的研究であり、有機化学と植物学の共同研究により、新しい生物活性分子を創出した。同様のアプローチは展開が可能であり、今後の発展が期待される。
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