研究課題/領域番号 |
19K22261
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
葛谷 明紀 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (00456154)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | DNAオリガミ / 人工抗体 / 分子機械 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、医療診断分野で広く用いられている抗体分子に関して、その製造コストの問題を解決するために、「抗体がもつ特長を全て備えつつ、さらにこれを凌駕した機能をもつ『人工抗体』を、タンパク質以外をつかって構築する」ことを目的とする。そのために、研究代表者が世界に先駆けて独自に開発した「ターゲット分子を挟むように結合することでX字型の開いた構造から=字型の閉じた構造に変形するDNAオリガミ分子機械(Nature Commun. 2011, 2, 449. DNA PliersとDNA Chopsticks)」を本体に使用することで、DNAでできた「人工抗体」を構築することをめざす。
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研究成果の概要 |
免疫染色やELISAでも用いられる実践的なターゲットを認識する「基質認識部位」、およびDNAオリガミ分子機械の構造変化を蛍光や酵素活性として検出するための「シグナル発信部位」を、研究代表者独自の動いて機能する「DNAオリガミ分子機械」に組み込むことで、世界に類例のない「アロステリック人工抗体」の実用化をめざした。特に、DNAオリガミ分子機械のこれまでにない動作機構を採用することで、選択的なシグナル発信のオンオフ制御に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今日までにがんの治療薬として「抗体医薬」の有用性が広く認知されてきたが、タンパク質である抗体分子の製造には大きなコストがかかるため、これらの普及は同時に、我が国の今後の医療費の高騰を引き起こす可能性があることが指摘されてきた。本研究が目的とする核酸ベースの人工抗体を実用化することができれば、抗体医薬の抗原認識部位だけを取り出して活用することで、非常に安価な後発医薬品を広範に提供できるプラットフォームを確立できる。
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