研究課題/領域番号 |
19K22262
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
澤辺 智雄 北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (30241376)
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研究分担者 |
美野 さやか 北海道大学, 水産科学研究院, 助教 (00755663)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 水産科学 / 微生物 / 増養殖 / 水産 |
研究開始時の研究の概要 |
生物は絶えず環境の微生物から接触を受け,その親和性の時間軸の長さに応じて,共生や寄生といった宿主-微生物間相互作用にまで,その関係性は緊密化する。宿主―微生物間の相互作用は,生物が誕生した時から開始され,“パイオニア微生物”と呼ばれる微生物がその役割を担うが,生物進化上重要性の高い海洋無脊椎動物由来のパイオニア微生物探査は未知の研究領域である。パイオニア微生物は,宿主が生まれて初めて自身の上皮組織に定着し,細胞あるいは分子レベルで刺激しあい,成長や免疫系の成熟に寄与し,健全性の基盤を築くものと考えられている。本研究では,知見が少ない海洋動物のパイオニア微生物研究を創生する。
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研究成果の概要 |
宿主ー微生物間相互作用の知見拡充に向け,海洋無脊椎動物の一つのモデルとしてナマコ類に着目し,その初期成長に関連する微生物の解析を進め,1)パイオニア微生物あるいは初期定着微生物群の推定,2) 易培養性のパイオニアあるいは初期定着微生物のゲノム情報コレクションの取得,3) 棘皮動物付随細菌のMALDI-TOF-MASSデータベースの整備を進め,多くの新知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海洋生物資源の保全は持続可能性社会の形成に欠かせない。それにもかかわらず,多くの海洋動物が人間活動の影響を受け絶滅が危惧されている。マナマコもこれに該当する海洋生物であるが,人工的な種苗生産技術が開発された恩恵により,絶滅を免れている。本研究では,マナマコの初期成長に影響する微生物群の存在を示唆し,今後,資源増産への活用を通じてSDGsへの貢献が期待される。
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