研究課題/領域番号 |
19K22268
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
繁森 英幸 筑波大学, 生命環境系, 教授 (70202108)
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研究分担者 |
平 修 福島大学, 食農学類, 教授 (30416672)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 光屈性 / 重力屈性 / 屈性制御物質 / raphanusanin / MTBI / Bruinsma-Hasegawa説 / MSイメージング / Raphanusanin / Erucin / DIBOA / イメージングMS / DIMBOA / メカニズム解明 |
研究開始時の研究の概要 |
植物の光[重力]屈性のメカニズムは、オ-キシンが関与するというCholodny-Went 説で説明されてきたが、近年、成長抑制物質が関与するというBruinsma-Hasegawa説 が提唱されている。そこで本研究では、後者の説に基づき、光[重力]屈性刺激の感受から、光[重力]屈性制御物質を介した光側[上側]組織の細胞の伸長抑制、光[重力]方向への屈曲といった一連の作用メカニズムについて、生物有機化学的手法を用いて分子レベルから解明する。
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研究成果の概要 |
光屈性や重力屈性制御物質であるMTBIやraphanusaninを用いて植物の光屈性および重力屈性現象機構を解明することを目的とした。これらの屈性制御物質の全合成を行い、その誘導体を種々合成して構造活性相関を調べて活性発現に重要な構造部位を特定した。また、これらの屈性制御物質を用いて種々の屈性現象に関わる生物活性試験を行い、その制御機構を解明した。さらに、MSイメージングを用いてこれらの屈性制御物質が屈性部位において偏差分布していていることを明らかにした。以上のことから、屈性制御物質が光屈性や重力屈性に関与するとするBruinsma-Hasegawa説を支持する結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Oxford大学やCambridge大学など海外の著名な大学の教科書にBruinsma-Hasegawa説が記載されているものの、日本の高校の生物の教科書では相変わらず Darwin, Boysen-Jensen, Wentらの古典的な実験が図解入りで記載されており、Cholodny-Went説によって光屈性のメカニズムが説明され、大学入試でも出題されている。本研究を通して光屈性および重力屈性の全容が分子レベルから解明されることによって、生物の教科書が改訂・補完されることになれば、学術の面だけでなく教育の面においても極めて重要な意義がある。
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