研究課題/領域番号 |
19K22280
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
増田 誠司 京都大学, 生命科学研究科, 准教授 (20260614)
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研究分担者 |
瀬尾 茂人 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (30432462)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 選択的mRNAスプライシング / アピゲニン / ルテオリン / 次世代シーケンス解析 / スプライシング / 食品化合物 / フラボノイド / 選択的スプライシング |
研究開始時の研究の概要 |
食品成分より核内mRNAプロセシング過程を阻害する化合物としてアピゲニン、ルテオリンを見いだした。次いで次世代シーケンス解析により、その作用機序がスプライシング制御であり、広範な遺伝子の選択的スプライシングに影響していることを発見した。この発見は、「食品成分が選択的スプライシングを広範囲に制御する」というこれまでになかった新しい概念の提唱につながる。今後、食品成分による選択的スプライシング解析のための適切な解析プラットフォーム作りを提案する。
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研究成果の概要 |
食品成分よりアピゲニンとルテオリン(活性フラボノイド)に強いmRNAスプライシング阻害活性を持つことを見いだした。そこでNGS解析を実施し、活性フラボノイドが様々な遺伝子の選択的スプライシングに大きく影響していることを示した。スプライシングが阻害されているイントロンの特徴を解析したところ、標的イントロンの長さは短く、GC含有率は高く、そしてスプライスサイトスコアが低い配列をもっていた。次いでミニ遺伝子を作製して上記の検証を行った。その結果、活性フラボノイドは弱いスプライスサイトをもつイントロンに対し、イントロン保持すなわちスプライシング阻害を引き起こしていることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「食品成分が選択的スプライシングを制御する」ことは、これまでの概念にはなかったことである。加えて、活性フラボノイド以外にもスクリーニングで選択的スプライシングを生じさせる化合物を生成単離した。このことから選択的スプライシングを制御する化合物は他にも広く食品中に存在すると考えられた。本研究は、今後食品成分による選択的スプライシング制御機構の迅速な解析のための適切な解析プラットフォーム環境として有用となることを示した。
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