研究課題/領域番号 |
19K22281
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
蘆田 弘樹 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (50362851)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 光合成 / CO2固定 / ルビスコ / アーキア / RuBisCO / カルビンサイクル |
研究開始時の研究の概要 |
生物進化の過程で、光合成システムがどの様に誕生し、確立されてきたのか、また、その進化的原点は何だったのか、という疑問は長い間、科学者の大きな興味を惹いてきた。特に光合成CO2固定経路カルビンサイクルがどのように進化的に確立されたのかは、これまでほとんど研究されていない。これまでに、地球生命誕生後の極めて初期に出現したと考えられているメタン生成アーキアに、ルビスコが機能するカルビンサイクルの進化的原型経路を発見してきた。この経路の機能、経路酵素の特性解析、本経路の生物界における分布を解析することで、光合成カルビンサイクルの進化的分子基盤を明らかにする。
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研究成果の概要 |
光合成カルビンサイクルはリブロースビスリン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ (RuBisCO)をCO2固定酵素として利用する、植物、藻類、シアノバクテリア、光合成細菌などの光合成生物利用している主要なCO2固定経路である。光合成生物において広くカルビンサイクルが利用されているが、その進化的基盤は明らかにされていない。そこで、本研究では、光合成カルビンサイクルの進化的原型代謝で機能するメタン生成アーキアRuBisCOの酵素特性を解析した。その結果、メタン生成アーキアのRuBisCOは、CO2固定速度、CO2/O2反応比特性係数が光合成RuBisCOと比較して非常に低いことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光合成は、エネルギー生産を行う、地球上の生物にとって必須の生物機能である。しかしながら、生物進化の過程で、光合成がどのように確立されてきたのか未だ解明されておらず、光合成研究者、進化学研究者の興味を大いに惹いてきた。本研究において、光合成炭素代謝の進化的原型と考えられているメタン生成アーキアの経路でCO2固定反応を行うリブロースビスリン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼの酵素特性を明らかにした。この研究成果は、光合成の進化や獲得を考える上で、重要な情報を提供する。
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