研究課題/領域番号 |
19K22284
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
石川 孝博 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 教授 (60285385)
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研究分担者 |
丸田 隆典 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 教授 (50607439)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | アスコルビン酸 / 果実 / ガラクツロン酸経路 / 遺伝子発現 / トマト果実 / 生合成 / 輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、トマトをモデルとして果実のアスコルビン酸高蓄積の事由を遺伝子・タンパク質レベルで解明することである。具体的には、包括的遺伝子発現解析による果実形成初期段階における葉からのアスコルビン酸の転流に関わる輸送体の探索、および生化学的手法を駆使して果実成熟期に活性化される未確定のウロン酸を介したアスコルビン酸生合成経路の同定、に焦点を絞り、「果実のアスコルビン酸蓄積機構」という未知のメカニズム解明に挑む。
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研究成果の概要 |
一般に植物果実には多くのアスコルビン酸(ASC)が含まれており、その濃度は全可溶性糖質の約10%にも達し、我々ヒトにとっては重要なビタミンCの供給源となっている。しかし、果実になぜASCが高濃度に蓄積するのか、その機構や生理的意義は全く未解明の問題である。本研究では、成熟果実では未確定のD-ガラクツロン酸(D-GalUA)を介したASC生合成経路の誘導・活性化にあるとの我々の予測に基づき、トマトD-GalUA還元酵素の解析を進めた。その結果、SIAKR1がD-GalUA還元活性に関わる新規酵素タンパク質であるとの強い可能性を示唆する成果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
果実にビタミンCが豊富に含まれていることは一般によく知られていることであるが、なぜ、どのようにして蓄積しているのか?その機構は良くわかっていない。本研究では、植物で遺伝的に未確定のD-GalUA経路の関与を実験的に予測し、その代謝に関わる酵素としてD-GalUA還元酵素の候補遺伝子(SIAKR)を得た。本成果は学術的に新規の知見であるとともに、今後SIAKRの機能解析を進めることで、上記の謎を解き明かすととともに、社会的には高ビタミンC果実の育種に繋がる可能性を秘めている。
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