研究課題/領域番号 |
19K22285
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
水沼 正樹 広島大学, 統合生命科学研究科(先), 教授 (10343295)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 酵母 / 代謝産物 / 細胞寿命 / 線虫 / 寿命 / 代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
健康寿命の延長(健康長寿)は、人類が希求する重要なテーマである。最近の研究から、特定の代謝産物が老化・寿命などの複雑な生命現象に甚大な影響を及ぼす例が見出されてきた。 本研究では、寿命延長に資する代謝産物を網羅的にスクリーニングし、代謝産物による寿命延長メカニズムを解明することを目的とする。本成果は、健康寿命の延伸および生活習慣病などの老化に伴う疾患を予防する予防医学などに貢献が期待できる。
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研究成果の概要 |
超高齢社会を迎えた我が国において、健康寿命の延伸の実現は重要課題の一つである。寿命制御機構の解明は、老化に伴うがんや代謝疾患、神経変性疾患など加齢性疾患の発症メカニズムの解明のみならず、それら疾患の予防・遅延を介した健康寿命の延伸に貢献することが期待される。最近の研究から、栄養状態、腸内細菌叢などの環境因子が原因で生じた特定の代謝産物が、寿命制御のシグナル分子として機能する例が見出されてきた。約、200種類の代謝産物を用いて、出芽酵母の寿命延長に資する代謝産物を網羅的にスクリーニングし、酵母の細胞寿命を延長した代謝産物を14種類同定することに成功した。また、多細胞モデル・線虫も本研究に用いた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで代謝産物は、生体反応の副産物としてみなされていた側面が大きかった。しかし、今回の解析から、代謝産物は生体恒常性維持に積極的に関わるシグナル分子として作用することが予想された。特に寿命決定における重要なシグナル分子として機能することも示唆された。内在性の代謝産物および代謝経路は生物間で保存性が高いことから、代謝を基点としたモデル生物での知見は、ヒトでも効果が期待できる。また、安全性の面でも心配が少ない。サプリメント、食品、創薬、有用物質を高生産する株の育種など様々な方向に波及効果があると思われる。
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