研究課題/領域番号 |
19K22286
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
堀内 浩幸 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (80243608)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 鳥類 / ゲノム編集 / ニワトリ / 始原生殖細胞 / ノックイン / 物質生産 / PITCh法 |
研究開始時の研究の概要 |
鳥類であるニワトリのゲノム編集は,標的となる1細胞期受精卵の取扱いかが困難なため,他の生物種に比べて遅れていた。実施者は,標的細胞に始原生殖細胞(PGC)を選択し,この培養方法を新たに開発した。その結果,ゲノム編集による遺伝子ノックアウトニワトリの作出に成功した。しかし,ゲノム編集のもう一つの利点であるノックイン技術は,従来の相同遺伝子組換えでは低効率のため成功例が少ない。そこで本研究では,広島大学で開発されたゲノム編集技術を活用した高効率ノックイン法であるPITCh法をさらに改変し,鶏卵中に有用タンパク質を効率よく蓄積させる新たな手法を構築する。
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研究成果の概要 |
本研究では,ゲノム編集技術の適用が遅れている鳥類であるニワトリを対象として,以下の研究を実施し研究成果を得た。ニワトリにおけるゲノム編集の標的細胞であるPGCの培養の簡易化において,低分子化合物の選抜を行い,生殖細胞分化能を維持しつつ,増殖能を促進する培養方法の構築に成功した。培養PGCの添加物として必須なFGF2の安定化に寄与するヘパリンがゲノム編集ツールの導入効率を著しく低下させることを発見し,その対処方法を構築した。ゲノム編集ニワトリを作出するための前段階として早期にin vitroで評価するシステムを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は,今後,鳥類へのゲノム編集技術を加速させるための多くの知見を集積させることに成功した。特にニワトリは,食品や医薬品生産において利用される重要な産業動物であり,本研究成果はこれらの分野に大きく貢献することが期待される。特に鶏卵のアレルギー問題(食品やワクチン生産),動物愛護を重視した雌雄の産み分けや判定方法の簡易化,感染症対策として高病原性鳥インフルエンザへの貢献が十分に期待される。
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