研究課題/領域番号 |
19K22292
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
平野 展孝 日本大学, 工学部, 准教授 (10409089)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 合成生物学 / 生合成経路 / 有用物質生産 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞小器官が存在しない原核生物における代謝経路全体の人工的な区画化を目標として、天然型微小区画を材料に、その内在酵素を変更することで、より汎用性の高い補酵素再生経路を持つ基盤微小区画の構築を行い、副産物生成が課題となっている汎用化成品原料の生合成経路の区画化を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、補酵素再生系を含む代謝経路全体を細胞内の微小空間内に区画化することにより、中間体の蓄積や細胞内在酵素による副産物の生成を抑制する合成生物学ツールの開発を目標とした。細胞小器官が存在しない原核生物における代謝経路全体の人工的な区画化を目標として、細菌微小区画への任意の酵素の内包を試みた。大腸菌における、微小区画の殻タンパク質と、その内包シグナルを付加した緑色蛍光タンパク質(GFP)の共発現を行い、蛍光顕微鏡観察により、細胞内共局在を示唆する蛍光焦点の形成を確認した。今後、微小区画の精製を行い、GFPの微小区画への内包を生化学的に確認する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
合成生物学分野では、有用物質生産を目的として、人工的に設計した代謝経路を微生物に導入する研究が盛んに行われているが、様々な理由により十分な合成量が得られない場合が多々ある。本課題では、細胞小器官が存在しない大腸菌において、代謝経路を区画化することにより、中間体の蓄積や細胞内在酵素による副産物の生成を抑制し、更に、補酵素再生経路を内包することで、微小空間内での生合成反応を持続可能にする合成生物学ツールの開発を目標とした。本課題によって、大腸菌細胞内における細菌微小区画とGFPの共局在を示唆する結果を得たため、大腸菌細胞内における有用物質生産経路の区画化に向けた技術基盤が得られたと考えられる。
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