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シトクロムオキシダーゼの分布に着目した未知細菌門の発掘

研究課題

研究課題/領域番号 19K22293
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分38:農芸化学およびその関連分野
研究機関日本大学

研究代表者

上田 賢志  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (00277401)

研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
キーワードグラム陽性細菌 / Firmicutes門 / 新門 / シトクロムオキシダーゼ / 微生物探索
研究開始時の研究の概要

現在、嫌気性細菌が所属する分類群は、グラム陽性・低G+C含量グループであるFirmicutes門のみに包含される。本研究は、そこに独立した新門が存在することを立証することを目的とする。そこに所属すると推測される既知の5属は16S rRNA遺伝子の系統樹でFirmicutesから独立したクラスターを形成し、ゲノムDNAのG+C含量が高くかつシトクロムオキシダーゼ複合体を有する点で、他の嫌気性のFirmicutesと大きく異なる。ここでは、これらの性質に着目した微生物スクリーニングによって関連の菌群を取得し、その系統的位置づけを明らかにすることで目的を達成する。

研究成果の概要

現在、Firmicutes門の嫌気性バクテリアに、好気呼吸を司る酵素シトクロムオキシダーゼ(CcO)を保有する菌が4つ存在する。これらの菌群はFirmicutesとは独立した門に属するが、構成員の情報が乏しく実態が明らかになっていないと考えられた。未知門に含まれる菌群を分離することを試みた結果、Caldinitratiruptor microaerophilusが低酸素濃度下で増殖しCcO活性を示すこと、DGGE法による菌相解析ならびに16S rRNA遺伝子の全長アンプリコン解析の結果から海洋性試料のうち特にカキの殻から目的の分類群に含まれることが期待される菌群が培養されることを見いだした。

研究成果の学術的意義や社会的意義

微生物はその多くが未だ分離培養されていないことは、今では定説として広く知られている。しかし、そうした菌群が何故培養できないのか、また既知の菌とどのように異なる性質を示すのかなどについての知見は得られていない。本研究で対象とする菌群はまさにそうした菌の一部に相当し、それらの生態ならびに分類的特性を明らかにすることは、生物多様性に関する理解を大いに深めることにつながる。さらに、酸素を利用した呼吸が進化の過程でどのようにして生物界に広まったかに関するこれまでに無い知見をもたらすことから、生物進化のミッシングリンクを紐解く鍵になると期待される。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-07-04   更新日: 2022-01-27  

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