研究課題/領域番号 |
19K22297
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
稲葉 知大 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (90760439)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | バイオフィルム / 微生物生態 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、環境中の微生物は如何様に在るのか?という、単純だが難しい疑問に答えを出すこと目指すものである。微生物は環境中でコミュニティを形成し存在しているとされるが、これまでの研究は強固に形成された集団が対象であり、構造的に不安定な「ゆるい」バイオフィルムはその存在を見過ごされてきた。しかし環境中に無数に存在するのは「ゆるい」バイオフィルムであり真の微生物生態を知るためにはその解析が不可欠である。本研究では立体構造解析と網羅的な分子生物学的解析の組み合わせにより「ゆるい」バイオフィルムの実態解明に取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究は、環境中に存在する微生物の生存形態について、その実際を明らかにすることを目的とした。環境中のほとんどの微生物はバイオフィルムと呼ばれる集団を形成していると考えられているが、その実態は不透明だった。本研究では環境サンプル中の微生物群集を可視化解析し、細胞同士が物理的に緩くつながったコミュニティが存在する可能性を明らかにした。この知見は微生物生態における微生物の社会性、群集生態に新しい洞察を与えるものであり、さらなる詳細な研究が待たれる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微生物の代謝・生理機能は非常に多岐にわたり、生命誕生以来、現在までの地球環境の形成に大きな影響を与えてきたと言われている。そうした微生物の機能は、複数の微生物が集合してできるコミュニティによって発現することが多い。しかしながら環境中における微生物集団の実像はよくわかっていなかった。本研究課題は非破壊的な可視化解析を環境サンプルに実施することで、これまで集団だと捉えられてこなかった、緩いつながりを持つ微生物コミュニティの存在可能性を示すことで、微生物機能の理解と利用に寄与した。
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