研究課題/領域番号 |
19K22316
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
堀越 智 上智大学, 理工学部, 教授 (50424784)
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研究分担者 |
鈴木 伸洋 上智大学, 理工学部, 准教授 (50735925)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | マイクロ波 / 植物外的刺激 / 植物育成 / パルス |
研究開始時の研究の概要 |
本申請では、植物へ与えるマイクロ波刺激法において、(i)高精度マイクロ波装置の試作、(ii)マイクロ波パルス波照射の最適条件の探索、(iii)マイクロ波刺激法の効果に関与するメカニズム解明、(iv)照射条件の汎用性について研究を行うものとする。 食品加熱などで使用されているマイクロ波をごく短時間照射すると有益性の高い植物育成ができることを発見した。これらの現象は電磁波としてのマイクロ波が誘発する刺激であると推察した。また、その効果は数ミリ秒のON/OFFパルス波でマイクロ波を照射しなければならないことを偶然解明した。 本研究の達成目標としてマイクロ波刺激の最適照射条件を見極める。
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研究成果の概要 |
申請者は播種後14日目のシロイヌナズナに、「微弱な」マイクロ波を1時間照射すると成長が著しく促進することを偶然発見した。この先行研究から「マイクロ波照射の最適条件は?」、「促進原理は?」、「圃場でも効果が得られるのか?」といった疑問が浮かび、これを解明するため、本申請に至った。 本申請研究の結果より、マイクロ波は1秒間パルス照射する条件が最適で、マイクロ波を照射された植物体は、光合成に関連する遺伝子が発現し成長促進につながる事が分かった。また、マイクロ波を照射した小松菜を圃場で栽培すると、発芽率、生長率、害虫忌避率が向上し、生産性が向上することが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者はマイクロ波と物質の相互作用を熱的または電磁波的効果を切り分けてマイクロ波化学を先導的に行ってきた。この研究を物質から生物へ置き換え、本研究がスタートしている。 本申請研究の内容は、物理学(電磁気)、生物(植物、分子生物学)を横断して行う複合領域であり、このような分野はないことから新分野としての学術的意義は高い。 また、植物の成長や機能を電気の力を短時間利用するだけで制御できることができれば、農業の効率や自動化に大きく寄与できるため産業分野への貢献も高い。したがって、計画生産や品種改良、農業自動化、食物問題など多岐にわたる問題を解決することができ、社会的意義が高い内容であるといえる。
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