研究課題/領域番号 |
19K22331
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
舩原 大輔 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (00335150)
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研究分担者 |
鈴木 道生 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (10647655)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 二枚貝 / 光輝層 / 炭酸カルシウム結晶 / アラゴナイト / パラミオシン / アコヤガイ / 閉殻筋 / 貝殻 / 免疫染色 / 真珠層 / ACC / Non-classical pathway / バイオミネラリゼーション / 筋タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
アサリやハマグリなどの二枚貝では閉殻筋と貝殻が強固に接着している。これは貝殻表面と閉殻筋との機械的結合と考えられているが、その分子メカニズムは不明である。最近、貝殻の閉殻筋接着面にみられる結晶構造である光輝層に、閉殻筋に特徴的な筋タンパク質が含まれていることが分かったことから、筋肉組織が貝殻結晶内に食い込んで両者が強固に接着できる可能性が考えられた。光輝層構造は閉殻筋が形成していると考えられているが、その分子メカニズムもまた不明である。そこで本研究では、筋タンパク質が光輝層形成においてどのような役割を担っているのかを明らかにするとともに貝殻と閉殻筋の新しい接着構造モデルの構築を試みる。
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研究成果の概要 |
二枚貝の閉殻筋と貝殻の接着面には、光輝層という柱状の炭酸カルシウム結晶構造が形成されるが、その形成メカニズムは不明である。光輝層に含まれるタンパク質を解析したところ、パラミオシンやトロポミオシンカルポニンといった筋肉タンパク質が存在することが分かった。パラミオシン存在下で炭酸カルシウム結晶を形成させたところ、柱状のアラゴナイト結晶が生じた。貝殻を抗パラミオシン抗体を用いて免疫染色したところ、光輝層のみにパラミオシンが存在することがわかった。本研究の結果、パラミオシンが光輝層形成に関与している可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二枚貝は強い力で貝殻をとじ続けることができるが、これは閉殻筋が貝殻に強力に接着しているからである。閉殻筋と貝殻の接着面に形成される光輝層が両者の接着に重要であると考えられているが、光輝層の形成メカニズムは分かっていない。本研究では光輝層の形成に筋肉タンパク質であるパラミオシンが関与している可能性が明らかとなった。これは閉殻筋と貝殻の接着メカニズムの解明につながるものである。
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