研究課題/領域番号 |
19K22343
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分41:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松田 怜 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (20547228)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 光合成有効光量子束密度(PPFD) / 変動光 / 光順化 / 光合成能力 / LMA / LED / 光合成 / 生育 / キュウリ / クロロフィル / 白色LED / PPFD / モデル / 生育モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,脳という記憶・情報処理器官を持たない植物が,いかにして自身が経験した環境,特に光強度の時間変動の情報を処理し,自身の「体づくり」,すなわち環境に応じた生理的・形態的特性の変化に利用しているのかを,数理モデルで表すことである。このことは,施設園芸において植物生育や収量を予測し,望ましい特性を有する植物を環境制御によって作り出すなど,植物生産の高効率化を図る上で有用であろう。本研究では,LEDを光源に用いて,ワンボードマイコンを利用した制御系により光強度を秒オーダで制御する。また,モデリングの手法として状態空間モデルによる時系列分析等を検討し,光順化のモデル化を試みる。
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研究成果の概要 |
地表面における太陽光の光合成有効光量子束密度(PPFD)の日内変動を含む、種々の時間スケールでのPPFD変動光を実験室内に作出し、それらが植物の生育および光順化応答に及ぼす影響を調べた。PPFD日内変動が生育に及ぼす影響は、照射開始後1週程度の間には見られるものの、その後は小さくなること、またPPFDの日間変動に対する光順化応答の程度を、直近のPPFDをより大きく重み付けする加重平均PPFDを用いて定量的に推定し得ることなどを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
施設や露地圃場など、太陽光のPPFDが種々の時間スケールで変動する条件において、植物がそのPPFD変動の情報をどのように認識・利用して自身の「体づくり」に活かしているのかという基本的な知見が得られた。また将来的には、例えば施設園芸において、植物の生育・収量をより精確に予測すること、さらには光環境制御によって望ましい形質をあらかじめ植物に付与することなどに貢献する可能性がある。
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