研究課題/領域番号 |
19K22402
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
篠原 美紀 近畿大学, 農学部, 教授 (80335687)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 減数分裂期 / 相同組換え / 人工染色体 / 染色体分配 / 組換え |
研究開始時の研究の概要 |
減数分裂期は子孫へ遺伝情報を継承する唯一の機構である。減数分裂期交叉型組換えは、染色体の正確な分配と遺伝情報多様性の創出に機能する。その反応は組換え酵素、染色体高次構造も関わり、厳密な制御の下に行われることから、この制御機構を明らかにする。出芽酵母人工ミニ染色体を用いて、減数分裂期染色体分配に特化した新たな必須最小ユニットについて、DNA配列や染色体機能の必要条件を合成生物学的手法を用いて解析を行う。染色体レベルでの減数分裂期過程の理解が進めば、その延長上にある細胞老化のリセットの機構、遺伝的多様性創出、そして異種と同種を分ける機構の理解など、減数分裂期が持つ重要な機能の理解につながる。
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研究成果の概要 |
出芽酵母は、複製起点、セントロメア、テロメアの染色体機能の最小領域をもちいて完全に人工合成の染色体(人工ミニ染色体)を構築できる。人工ミニ染色体は減数第一分裂期で高頻度の不分離を示す一方で第二分裂では正常に分配することを示した。また、不分離の原因は減数分裂期交叉型組換え欠損によると考えられたため人工ミニ染色体上にGAL1プロモーターのUASを挿入しGal4BD-Spo11発現株において解析を行ったが改善はみられなかった。一方で、染色体軸因子のMek1キナーゼの自己リン酸化による活性化は減数分裂期組換えの鋳型選択に重要な機能を果たしその変異株では異所性の組換えが高頻度で起きることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1真核生物の中でセントロメア、テロメア、複製開始点など染色体の必須要素が明らかになっている出芽酵母で、人工染色体にさまざまな人工DNA配列を付加することによって引き起こされる減数分裂期組換えの挙動の変化について解析を行うことで、細胞内における染色体サイズの認識とそれに応じた交叉型組換え制御機構について明らかにし、次世代に継承可能にするための最小のゲノム要素を明らかにすることができる。
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