研究課題/領域番号 |
19K22437
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
酒井 則良 国立遺伝学研究所, 遺伝形質研究系, 准教授 (50202081)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 生殖幹細胞 / 組織微小環境 / 全胚移植法 / ゼブラフィッシュ / 分化型生殖細胞 / 全胚移植 / 生殖系幹細胞 / 細胞増殖阻害因子 / 増殖・分化阻害因子 / 成体皮下移植 |
研究開始時の研究の概要 |
ゼブラフィッシュ胚を成体に皮下移植すると、血管が宿主と繋がり胚が成長するが、宿主の生殖細胞が存在すると移植胚生殖巣の形成が阻害されることを見つけた。本研究では、この実験結果をもとに胚の生殖細胞の発達に負の影響をもたらす成体生殖巣因子の同定を目的とする。生殖細胞の増殖・分化を負に制御する因子の解明は、成体組織の幹細胞維持システムに新たな概念をもたらすことが期待される。
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研究成果の概要 |
加齢に伴う生体組織微小環境の質的変化の一端を解明する目的で、ゼブラフィッシュの成体皮下に胚をまるごと移植する全胚移植法を用いて、加齢の異なる精巣組織の相互作用を解析した。生殖幹細胞のみが存在するmeioc変異体の成体を宿主とする野生型初期胚の移植実験から、分化型精原細胞が未分化な生殖細胞の増殖に影響をおよぼす可能性が示された。併せて、分化した卵母細胞が未分化な生殖細胞に及ぼす影響の解析できる実験系を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体組織は胚性期に未分化細胞により器官原器が形成され、成長過程を経て最終的な成体の組織へと成熟する。成体組織は少数の成体幹細胞と多数の分化型細胞により構成され、胚性期の未分化細胞により構成される器官原器とは、その微小環境も質的に異なるものと予想されるが、その実体はほとんどわかっていない。本課題の成体幹細胞の増殖を負に制御する因子もまだ見つけられていない要素で、その発見は成体組織の幹細胞維持システムに新たな概念をもたらすことが期待される。
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