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GPCRによる細胞興奮性獲得の分子制御機構とその生理学的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K22443
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
研究機関九州大学 (2020)
大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究 (2019)

研究代表者

西田 基宏  九州大学, 薬学研究院, 教授 (90342641)

研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
キーワードGPCR / 自発活性 / 炎症 / 筋肉 / 炎症性疾患 / 興奮性 / 自動能
研究開始時の研究の概要

本研究では、Gタンパク質共役型受容体(GPCR)のリガンドに依存しない新たな生理機能(後天的興奮性獲得)の動作原理とその生理的意義の解明を目指している。GPCRは細胞外の物理化学的刺激を感知し、細胞内に情報伝達する重要な役割を担う膜センサータンパク質であり、創薬標的としても注目されている。我々は、たった1つのGPCR(GPR-Xとよぶ)を非興奮性の筋芽細胞株に発現させるだけで、律動的な細胞内Ca2+濃度上昇(Ca2+オシレーション)を惹起することを見出している。本研究では、細胞レベルでの分子機構解析とGPR-X欠損マウスを用いた(病態)生理的役割解析を行う。

研究成果の概要

Gタンパク質共役型受容体(GPCR)は細胞外の物理化学的情報を細胞内情報に変換し伝達する膜タンパク質である。多くのGPCRは特有の化学物質をリガンドとし、リガンドがGPCRに結合することでシグナルがONになる。我々は、250種類のGPCRのうち、少なくとも7種類のGPCR(GPR-X)がリガンド非依存的に活性化する性質(自発活性)を持つことを新たに見出した。遺伝子改変マウスを用いた解析の結果、7種のGPR-Xの1つであるP2Y6Rが心筋のストレス抵抗性を制御することが明らかとなり、新たな治療標的としてのGPR-Xsの可能性が示された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

Gタンパク質共役型受容体(GPCR)は、細胞外のホルモン情報を細胞内に伝達する重要なセンサーであり、創薬標的としても非常によく注目される膜タンパク質である。教科書的には、GPCRはホルモンや神経伝達物質などのリガンドによってのみ活性化されると信じられてきたが、我々はGPCRが存在する場の環境変化によって自発的に活性化することを明らかにした。この知見は、リガンド-GPCR結合様式でのみ考えられてきたGPCR創薬研究を見直すきっかけとなり、新たな疾患治療のストラテジー構築につながる可能性が期待できる。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2020 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) 備考 (3件)

  • [雑誌論文] Modulation of P2Y6R expression exacerbates pressure overload-induced cardiac remodeling in mice2020

    • 著者名/発表者名
      Shimoda Kakeru、Nishimura Akiyuki、Sunggip Caroline、Ito Tomoya、Nishiyama Kazuhiro、Kato Yuri、Tanaka Tomohiro、Tozaki-Saitoh Hidetoshi、Tsuda Makoto、Nishida Motohiro
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 10 号: 1 ページ: 13926-13926

    • DOI

      10.1038/s41598-020-70956-5

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Gタンパク質共役型受容体2020

    • 著者名/発表者名
      西田 基宏、西山 和宏、加藤 百合、田中 智弘、西村 明幸
    • 雑誌名

      実験医学(増刊)

      巻: 38(10) ページ: 144-148

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] プリン作動性P2Y6R発現量変化は圧負荷誘導性心不全を悪化させる2020

    • 著者名/発表者名
      下田翔、西田基宏
    • 学会等名
      第19回次世代を担う若手のためのファーマ・バイオフォーラム2020
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [備考] 自然科学研究機構生理学研究所(生命創成探究センター)心循環シグナル研究部門

    • URL

      http://www.nips.ac.jp/circulation/

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [備考] 九州大学大学院薬学研究院生理学分野

    • URL

      https://physiology.phar.kyushu-u.ac.jp/

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [備考] 心循環シグナル研究部門

    • URL

      http://www.nips.ac.jp/circulation/

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-07-04   更新日: 2022-01-27  

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