研究課題/領域番号 |
19K22456
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分45:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山田 一憲 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 講師 (80506999)
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研究分担者 |
久保 明教 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (00723868)
寺田 和憲 岐阜大学, 工学部, 准教授 (30345798)
上野 将敬 近畿大学, 総合社会学部, 講師 (30737432)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | ニホンザル / 深層学習 / 霊長類学 / 個体識別 / 行動観察 / 個体追跡観察 / 野猿公苑 / 比較行動学 / PredNet / 物体追跡 / ニホンザル集団 / 霊長類 |
研究開始時の研究の概要 |
野生霊長類を対象とした伝統的な社会行動研究では、研究者がフィールドにおもむいて、個体識別をしながら直接観察をおこない、ノートにサルの行動を記録してきた。霊長類の野外研究は、観察に多大な労力が必要となるため、データの蓄積に時間がかかる。大規模データ解析が今後さらに発展すると予測される中で、霊長類学の次のブレイクスルーはいかに多くの行動データを集めることができるかにかかっている。 我々の究極の目的は、これまで霊長類学者が行ってきたデータ収集を機械によって代替可能にすることにある。この究極の目標に向けて、本研究では、深層学習を用いてニホンザルの個体識別と行動の判別を行うシステムの構築を目指す。
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研究成果の概要 |
野生霊長類を対象とした伝統的な社会行動研究では、研究者がフィールドにおもむいて、個体識別をしながら直接観察を行って、ペンとノートを用いてサルの行動を記録してきた。霊長類の野外研究は、観察に多大な労力が必要となるため、データの蓄積に時間がかかる。大規模データ解析が今後さらに発展すると予測される中で、霊長類学の次のブレイクスルーはいかに多くの行動データを集めることができるかにかかっている。本研究では、深層学習を利用することによって、動画像の中から野生ニホンザル検出するアルゴリズムと野生ニホンザルの個体識別を可能にするアルゴリズムの開発を目指した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の実施期間中に新型コロナウイルスの流行があり、フィールドワークやフィールドに出向いての実地検証が難しい状況が続いた。しかし、本研究で開発した個体識別アルゴリズムを分散型SNSで利用できるシステムを構築したため、我々研究者がフィールドに行けない状況であっても、個体識別が十分にできない現地の方々がこのシステムを使うことで、個体を識別し、アカンボウを出産した個体名や死亡した個体名など野生ニホンザル集団の管理に欠かせない情報を欠損なく、継続して記録することができた。本研究により、霊長類研究者でない方々が、霊長類研究者のように個体識別をして、サルと関わるきっかけを作り出すことができた。
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